ビワの果肉および加工品におけるカロテノイド含有量およびその組成

タイトル ビワの果肉および加工品におけるカロテノイド含有量およびその組成
担当機関 長崎果樹試
研究課題名
研究期間 2003~2007
研究担当者 富永由紀子
福田伸二
根角博久
加藤雅也(果樹研)
生駒吉識(果樹研)
稗圃直史
発行年度 2007
要約  ビワ果肉中のカロテノイド含有量は、果肉が黄白の品種では極めて少なく、橙の品種で最も多い。主要なカロテノイドはβ-カロテンおよびβ-クリプトキサンチンである。加工品のカロテノイド含有量は生の果肉より少ない。
キーワード ビワ、果肉、カロテノイド、加工品
背景・ねらい  ビワは他の果物に比べ機能性成分であるカロテノイドを多く含み、その貴重な供給源である。カロテノイド高含有はビワ育種の主要な目標の一つであり、優れた育種母本を探索するために、各品種におけるカロテノイドの組成および品種間差異を明らかにする。また、ゼリーやジャムなどの加工品は地域特産の商材として多く流通しているが、これらのカロテノイド組成や含量についても調査し、その機能性を評価する。
成果の内容・特徴
  1. 果肉色の異なるビワ12品種の果肉中のカロテノイドを0.1%BHTジエチルエーテル:MeOH(7:3)溶液により抽出し、グラディエントHPLCにより分析したところ、カロテノイド含有量は品種により著しく異なり、果肉が黄白色の品種では極めて少なく、橙色の品種で最も多い。また、果肉色が同じ場合でも品種によってカロテノイド含有量や組成が異なる(図1)。
  2. ビワ果肉に含まれる主要なカロテノイドはβ-カロテンおよびβ-クリプトキサンチンで、その他のカロテノイドとしてビオラキサンチン、ルテイン、フィトエンなどを含む(図1)。
  3. カロテノイド含有量については、濃縮程度が高いジャムでは生の果肉に比べてβ-カロテンが若干少なくなる。また、濃縮程度が低いフルーツソースではβ-カロテン、β-クリプトキサンチンともにさらに少なくなる(図2)。  
  4. ジャムおよびフルーツソースにおいても主要なカロテノイドは生の果肉と同様にβ-カロテンおよびβ-クリプトキサンチンである(図2)。  
成果の活用面・留意点
  1. カロテノイド高含有品種育成のための育種素材探索およびビワ果肉を原料とした加工品の機能性成分評価の基礎資料として利用できる。
  2. ビワ加工品は、「涼峰」の果肉に対して 30%のショ糖と5%のレモン果汁を加えて加熱し、沸騰後、ジャムで30分、フルーツソースで10分の間、撹拌しながら煮詰めて調整した試料を用いている。
  3. ビワ加工品のカロテノイド分析には特別な前処理は不要で、生の果肉と同一の手法で分析可能である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003366
カテゴリ 育種 加工 機能性 機能性成分 品種 びわ レモン

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