中間台木によるカキ「富有」のわい化栽培

タイトル 中間台木によるカキ「富有」のわい化栽培
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 2006~2007
研究担当者 児下佳子
森永邦久
朝倉利員
土田靖久
東暁史
薬師寺博
発行年度 2007
要約  カキ「富有」の中間台木として「Ac-1」および「Y」を用いると、果実収量や果実品質に影響することなく樹高または総新梢長が減少し、わい化効果が認められる。
キーワード カキ、わい化栽培、中間台木、果実品質
背景・ねらい
 カキは高木性であり高所作業が多いため、栽培管理上の作業性が悪く、低樹高化による省力・軽労働化が強く求められている。しかしカキには有効なわい性台木がない。そこでわい化を引き起こす台木を中間台木として用い、せん定・着果樹、および樹体生育に大きく影響するせん定・着果を排除した無せん定・無着果樹による比較栽培試験を行い、低樹高でかつ高品質・高生産が可能な中間台木を見いだし、カキ栽培の省力化に利用することを本研究の目的とする。
成果の内容・特徴 1.無せん定・無着果で栽培した「Ac-1」(愛知県由来)、「Y」(山梨県由来)およびカキ近縁種である「ラオヤーシ」を中間台木とした「富有」の樹高は、定植6年後において、対照樹(「アオガキ」実生台「富有」樹)の樹高を100とするとそれぞれ86、82、64となり低下する(図1a)。
2.無せん定・無着果とした「Ac-1」、「Y」および「ラオヤーシ」を中間台木とした「富有」の総新梢長は、定植6年後において対照樹(「アオガキ」実生台「富有」樹)の総新梢長を100とするとそれぞれ58、47、13となり抑制される(図1b)。
3.「ラオヤーシ」中間台木のわい化効果は高い(図1)ものの、剪定・着果の慣行栽培では定植後8年で67%が枯死し、衰弱も認められる(データ略)。
4.せん定・着果の慣行栽培での樹冠占有面積当たりの収量性は対照樹と「Ac-1」および「Y」を中間台木とした「富有」で有意な差がない(表1)。
5.果実重と果実糖度については、対照樹における年次変動と中間台樹の年次変動とはほぼ同程度であり、中間台木がそれらに及ぼす影響は少ない(表2、3)。また中間台木が果皮色に及ぼす影響は少ない(データ略)。

成果の活用面・留意点
台木を繁殖する際に問題となる挿し木発根性の悪さを回避するために、台木に実生を用い、わい化を引き起こすと考えられる台木を中間台木として利用することにより効率よく育苗できる。
本成果は「富有」を穂木に用いた場合のものであるため、他の品種を穂木に利用した場合のわい化効果、果実品質への影響等についての検討がさらに必要である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003348
カテゴリ 育苗 かき コスト 栽培技術 挿し木 省力化 台木 低樹高 繁殖性改善 品種 わい化

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