鉢物と庭木に向く観賞用のカンキツ新品種候補「ミニマートル1号」

タイトル 鉢物と庭木に向く観賞用のカンキツ新品種候補「ミニマートル1号」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所
研究課題名
研究期間 1980~2004
研究担当者 吉田俊雄
根角博久
上野 勇
伊藤祐司
吉岡照高
発行年度 2004
要約  カンキツ新品種候補「ミニマートル1号」は、「クサイライム」に「マートルリーフオレンジ」を交雑して育成したカンキツである。わい性で葉、花、果実が極めて小さい。着花量が多く、果実は2年程度樹に着生し、鉢物あるいは庭木として利用できる。
キーワード カンキツ、新品種、観賞用、鉢物、庭木、わい性
背景・ねらい
 「マートルリーフオレンジ」はカンキツ属植物としては極めて小葉で、わい性の品種である。そのわい性の遺伝様式を研究するための試験材料の育成中に生じた雑種系統について、観賞用としての利用価値を評価する。
成果の内容・特徴 1.
1980年(昭和55年)に果樹試験場興津支場(現果樹研究所カンキツ研究部興津)において、比較的わい性で果実が小さい「クサイライム」にわい性で葉と果実が小さい「マートルリーフオレンジ」を交雑して育成した系統である。
2.
樹勢は弱く、わい性で生育が緩慢であり、非常にコンパクトな樹に作ることができる。樹姿は直立性と開張性の中間である。枝梢は細く、短く、密生する。節間長は極く短い。とげは無い(表1、図1)。葉は極く小さく、「マートルリーフオレンジ」より小さい(表1、図2)。ガラス室内での接ぎ木苗の生育は良く、育苗は容易である。そうか病とかいよう病に対しては強い。
3.
花は極く小さく、単生し、花弁は白色、5枚である。花粉はやや少ないが、花粉稔性率は高く、90%程度である。着花量は多いが、その割には結実量はやや少ない。
4.
果実は球形で極く小さく、平均12g位である。観賞用として葉の大きさと果実の大きさのバランスが良い。果皮は赤橙色で、果面はやや粗い。油胞は大きく、へこんでおり、その分布密度は極く疎である。果皮の完全着色は3月上旬頃で遅い。剥皮はやや容易で果皮歩合が高い。果心は小さく、充実度は中程度である。果肉は黄橙色で果汁量は少ない。果汁の糖度は中程度で10%内外であるが、酸含量は3月に5%程度あり高い。成熟期は3月である。果実は2年程度樹に着生する。含核数は平均3粒程度で、種子は単胚性である。果実が小さく、可食部が少なく、酸味が強いので食用には適さない。(表1、図3)。
成果の活用面・留意点 1.
冬季温暖なカンキツ栽培地域では露地栽培が可能である。鉢植えの場合、冬季室内に取り込めば栽培可能な地域は広い。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003271
カテゴリ 育苗 新品種 接ぎ木 品種 ライム その他のかんきつ

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