ウメ樹「南高」における果実生産と樹体内養水分バランス

タイトル ウメ樹「南高」における果実生産と樹体内養水分バランス
担当機関 和歌山県農林水産総合技術センター
研究課題名
研究期間 1999~2003
研究担当者 平岡潔志
木村 学
佐原重広
大江孝明
発行年度 2001
要約 ウメ樹「南高」において着果結実を促進すると、年間乾物重増加量の約4割、6月中旬から7月上旬の果実収穫時の樹体に含まれる水の半分以上を果実が占める。
キーワード ウメ、果実生産、養水分バランス
背景・ねらい ウメ樹「南高」は、受粉樹の混植やミツバチを利用した受粉技術の導入により高い収量性を実現している。しかし、夏季の高温・高日射環境にさらされる前に多量の光合成産物と水が果実によって樹体から持ち出されることから、これに伴う樹体内養水分バランスの変動が樹体の生育に与える影響について危惧されている。そこで、樹体内養水分バランスにおける果実負荷量を解明する。
成果の内容・特徴
  1. 樹齢の異なる農家栽培樹を秋に掘りあげて各部位の乾物重を測定すると、定植後約10年の間に急速に生育し樹体全乾物重が250kgに達している樹体がある一方で、生育が抑制され100kgに満たないものがみられる(図1)。いずれの樹体も、枝葉/根乾物重量比は、若木のうちは3程度であるが、樹齢10年を越える成木になると2程度になり、樹齢を経るにしたがって地上部が地下部に対して小さくなる。
  2. このような樹体で1年間に蓄積される光合成産物重(乾物重増加量)に占める果実重の割合は、農家調査に基づく平均収量の果実を生産すると18~37%に相当し、若木から成木になるにつれて増加する(図1)。
  3. 同様に樹体の含水量は樹齢とともに増加し、生育のよい成木では果実収穫時に200kgを越える(図2)。このような樹体では、農家調査に基づく平均収量の果実を生産すると、収穫時に樹体に含まれる水の半分以上を果実が占める。
成果の活用面・留意点
  1. 経済的観点から早期・多着果傾向にあるウメ樹栽培現場に、養水分バランスの視点から樹齢や樹の大きさに応じた適正な着果量を示す資料になる。
  2. 果実を安定生産するための樹体や土壌管理法の基礎的資料となる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003183
カテゴリ うめ 栽培技術 受粉 ミツバチ

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