カンキツ「不知火」の幼果に発生する果頂部の炭疸病菌による褐変・腐敗

タイトル カンキツ「不知火」の幼果に発生する果頂部の炭疸病菌による褐変・腐敗
担当機関 果樹試験場
研究課題名
研究期間 1997~1997
研究担当者 塩谷 浩
尾崎克巳
発行年度 1997
要約 生理落果以降の「不知火」幼果に発生する果頂部の褐変・腐敗さらに落果する症状の原因は炭疸病菌 Colletotrichum gloeosporioides寄生によることが明らかとなった。
背景・ねらい
 カンキツ「不知火」の主産地である熊本県において、生理落果あるいは摘果期以降に、幼果の果頂部が褐変・腐敗さらに落果する障害が大発生し、大きな問題になった。そこで、本症状の原因を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1.  本症状は露地栽培において、生理落果あるいは摘果後の果実が約4~6cmに肥大した頃から発生する。はじめ、果頂部が黄化し、しだいに褐変・腐敗し、果実全体が黄化した後落果する。
  2.  褐変した果頂部には鮭肉色の分生子塊を形成する場合が多い。
  3.  分離菌株は不知火の幼果及び葉に病原性を示した。また、両親である清見とポンカンの葉にも病原性を示した(表1,表2)。
  4.  分離菌株の形態,分生子は無色透明,先端が丸い円筒形で,油胞を複数個有し、13.0-18.0×4-5μm(平均15.9×4.6μm)の大きさであった。付着器の形状は、頂生、黄褐色、卵形もしくは裂片形で、大きさ6.2-12.8×5.3-6.8μm(平均9.0×6.2μm)であった(表3)。
  5.  分離菌株の生育適温は25~30℃であった。
  6.  分離菌株の分生子及び付着器の形態や生育温度は既報の Colletotrichum gloeosporioides とほぼ一致しており、本病原菌を Colletotrichum gloeosporioides と同定した。
成果の活用面・留意点
 本症状には新たな病名はつけず、C.gloeosporioides が不知火の幼果に引き起こす一つの症状としての記載にとどめる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003077
カテゴリ ぽんかん その他のかんきつ

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