キク及びトレニアの形質転換に有効な翻訳エンハンサー

タイトル キク及びトレニアの形質転換に有効な翻訳エンハンサー
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所
研究課題名
研究期間 2007~2008
研究担当者 加藤晃(奈良先端大)
間竜太郎
山口博康
柴田道夫
新名惇彦(奈良先端大)
大坪憲弘
鳴海貴子(特別研究員)
発行年度 2007
要約  タバコのアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子の5’非翻訳領域配列(94bp; NtADH-5'UTR翻訳エンハンサー)は、キク及びトレニアの外来遺伝子の翻訳効率を飛躍的に向上させる。
キーワード 遺伝子組換え、キク、トレニア、翻訳エンハンサー
背景・ねらい
 遺伝子組換え植物において、導入した遺伝子の働きが不十分で期待した形質が発現しない場合がある。高発現プロモーターを用いてmRNAの転写量を増加させることも解決策の一つであるが、大量のmRNAの生成に伴う遺伝子発現の抑制(RNAi)を誘起する頻度が高まる危険性がある。一方、翻訳効率を向上させることができれば、適量のmRNAで大量のタンパク質を生産することができ、RNAiを回避しつつ目的の形質発現を実現できるものと考えられる。そこで、タバコのアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子の5’非翻訳領域配列由来の翻訳エンハンサー(94bp; NtADH-5'UTR)が、キク及びトレニアにおいて翻訳効率を向上させるかどうかを検証する。
成果の内容・特徴 1.NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーを35SプロモーターとGUS遺伝子との間に挿入した場合、キク、トレニアともにGUS活性が高まる(図1)。NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーを開始コドンに直結した場合、より高い効果が得られる。
2.NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーを挿入することで翻訳効率(GUS活性/GUS mRNA比)が向上する(図2)。NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーを開始コドンに直結した場合、より効果的である。

成果の活用面・留意点
1.NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーを用いて外来遺伝子の翻訳効率を向上させることで、キク及びトレニアにおける遺伝子組換えによる形質改変の効率化がはかれる。
2.NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーは、シロイヌナズナとタバコにおいて有効性が報告された一方で、イネにおいては機能しないとされている。今回、キク及びトレニアでも機能することが明らかになったことから、少なくとも双子葉植物においては様々な植物種において利用できる可能性が高い。
3.NtADH-5'UTR翻訳エンハンサーは、転写開始点及び開始コドンの両方に対して可能な限り近い位置に配置する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002963
カテゴリ きく たばこ トレニア

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