フロックス属花きにおける2-C-メチルエリトリトールの同定

タイトル フロックス属花きにおける2-C-メチルエリトリトールの同定
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 花き研究所
研究課題名
研究期間 2003~2004
研究担当者 榎本博之(福井県丹生農林総合事務所)
山口優一(野菜茶研)
市村一雄
中山真義
木幡勝則(野菜茶研)
乘越 亮(東京農大)
発行年度 2004
要約 2-C-メチルエリトリトールはフロックス属花きの主要な構成糖質であり、特に花弁に多量に含まれている。その濃度は開花にともない急激に上昇して主に液胞に蓄積し、浸透圧調節物質として花弁の細胞肥大に寄与している。
キーワード 2-C-メチルエリトリトール、フロックス、シバザクラ、糖質
背景・ねらい
シバザクラをはじめとするフロックス属花きは花壇用および切り花用として重要であるが、糖質代謝に関する研究はほとんど行われていない。糖質は開花時の花弁の展開に重要なはたらきを有している。そこで、フロックス属に含まれている糖質を同定し、その生理的役割を解析する。
成果の内容・特徴 1.
シバザクラ(Phlox subulata)花弁の糖質を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、グルコース、フルクトース、スクロース以外のピークが検出された。単離されたこの物質は1H-NMR、13C-NMR、CI-MSおよび比旋光度測定により2-C-メチルエリトリトールと同定された(図1)。
2.
2-C-メチルエリトリトールはフロックス(Phlox drummondii)にも多量に含まれているが、フロックスと同じハナシノブ科で異属のハナシノブ(Polemonium kiushianum)では微量にしか含まれていない(データ略)。
3.
2-C-メチルエリトリトールはシバザクラの花弁、葉および茎において高濃度で存在する(表1)。
4.
フロックスの花弁では、2-C-メチルエリトリトールは最も主要な構成糖質である。開花にともない、花弁中の2-C-メチルエリトリトール濃度は急激に上昇する(図2)。
5.
2-C-メチルエリトリトールは液胞に多量に蓄積し、浸透圧調節物質として花弁の細胞肥大に寄与している(表2)。
6.
フロックスの転流糖質はスクロースであり、2-C-メチルエリトリトールは転流糖にはなっていない(データ略)。
成果の活用面・留意点 1.
フロックス属花きの糖質代謝と品質保持研究に利用できる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002941
カテゴリ 品質保持 フロックス

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