ふきのフキノズイバエの生態と防除対策

タイトル ふきのフキノズイバエの生態と防除対策
担当機関 北海道立道南農業試験場
研究課題名
研究期間 2000~2000
研究担当者 鳥倉英徳
発行年度 2000
要約 北海道でふきの葉柄内部を食害する主要害虫はフキノズイバエ(ハナアブ科)であり、その2種類のうち年1化型が主体である。幼虫は葉柄を食害したのち、晩秋に蛹化する。成虫は早春に現われて産卵するので、粒剤の使用適期はふきの萌芽以前にある。
背景・ねらい 山菜としてのアキタブキについて、葉柄内面を食害して商品化率を下げるフキノズイバエ(ハナアブ科)について、種類と生態を調査し、被害軽減法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. フキノズイバエによる被害率は50%前後が普通で、褐変した食痕は葉柄の先端よりも基部側に多い。葉柄の被害は5月上旬に始まり、5月下旬に被害割合はほぼピークに達する(表1)。
  2. フキノズイバエの生活史:年1化と年2化の2種類があり、それぞれは4・5月に成虫が羽化するため、産卵期はふきの開花~萌芽期にあたる。野生フキでは1化型の種類が優占している(表2)ので、栽培圃場における葉柄の被害も、大半は本種がおこしていると考えられる。
  3. 卵はふき周辺部の枯葉下などに産みつけられ、1週間ほど後、ふ化幼虫は直接ふきの葉柄基部(地際付近)から穿入する。1・2齢幼虫の期間は2~3週間ていどと思われる。3齢幼虫は葉柄基部に移動し、1化型では10月以降に根茎から脱出して土中で蛹化する。2化型では、第2回目成虫は8月下旬~9月中旬ころに出現し、この2化期幼虫は地表下浅くの新根茎に穿入・食害して、10月下旬に土中で蛹化する(図1)。
  4. ふきの萌芽前にカルタップ粒剤6kg/10aを地表散布することで、商品化率を10%増やし、被害葉柄のうち甚害を半数程度に減らすことができた(表3)。
  5. フキノズイバエの産卵はふきの萌芽期頃になされ、まもなくふ化幼虫が葉柄に穿入する。浸透移行性薬剤は、萌芽期の根茎に吸収されていることが重要なので、その施用適期は、「4月中の土壌水分が多く、ふきの萌芽以前」である。
成果の活用面・留意点
  1. フキ葉柄を食害するフキノズイバエについて、その被害軽減のために活用できる。
  2. カルタップ粒剤4は未登録である。
  3. 水系付近では被害割合は低いので、薬剤防除は畑地栽培のふきを対象とする。
  4. 剤の性質上、地表に有機物の多い土壌では効果が劣る可能性があるので注意する。

平成12年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:ふきのフキノズイバエの生態と防除対策(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002422
カテゴリ 害虫 ふき 防除 薬剤

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