不耕起播種機を利用した耕起鎮圧播種による水稲乾田直播と施肥

タイトル 不耕起播種機を利用した耕起鎮圧播種による水稲乾田直播と施肥
担当機関 北海道農業試験場
研究課題名
研究期間 1997~1999
研究担当者 粟崎弘利
大下泰生
渡辺治郎
湯川智行
発行年度 2000
要約 水稲の不耕起播種機は、チゼルプラウ耕起-レーザ均平-鎮圧-播種の作業体系により実用的な苗立ちを確保できる。施肥は側条施肥が有効で、窒素供給力の少ない淡色黒ボク土水田等では窒素施肥量を12kg/10aとして、速効性窒素と緩効性窒素の割合は、1:1程度が良い
背景・ねらい 水稲の不耕起直播は、乾田播種早期湛水栽培をさらに省力化することが可能な技術であり、播種適期の限られる寒地の乾田直播では規模拡大に有効である。しかし、不耕起直播は、精密な播種、圃場の均平性の確保や透水性の制御、少ない土壌窒素の発現に対応した施肥管理など解決すべき課題は多い。そこで、不耕起播種機を用いた場合の直播水稲の苗立ち確保と、施肥等による生育制御技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 不耕起播種機の利用により播種時期を早めることが出来るが、4月中旬頃の極端な早まきでは、乾田期間が長くなり施肥窒素の損失から収量は低下する(表1)。
  2. 収穫後のワラの残存する圃場は地温が上昇しないため、また、均平の劣る圃場では部分的に深水となるために苗立確保が困難である(図1)。不耕起播種機を利用するには、チゼルプラウ簡易耕起→レーザ均平→鎮圧→不耕起播種機の作業体系が必要である。耕起~播種までの作業時間はha当たり7時間で従来の砕土施肥播種方式の8時間に比べ1時間短縮され、耕起乾田直播並の収量を得られる(表2)。
  3. 施肥は側条施肥が有効で、表面施肥は施肥効率が劣り穂数が確保できない。このため、不耕起播種機には側条施肥装置が必要である(図2)。
  4. 土壌窒素の供給が少ないため、水稲の収量は側条施肥の窒素12kg/10aで高く、耕起砕土を行う通常の乾田直播よりも多くの窒素施用が必要である(図2、3)。
  5. 側条施肥で速効性窒素を増肥しても増収効果は余り大きくなく、収量を確保するには緩効性窒素との併用が必要である。速効性肥料と緩効性窒素の割合は、窒素12kg/10a水準で1:1程度が望ましい(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 省力的で作業速度が速いことから規模拡大が容易となる。また、融雪の遅れや春作業の競合等によって播種作業が遅れた場合などに対応できる。
  2. 施肥法は淡色黒ボク土水田で得られた結果である。他の土壌タイプでの適用性は別途検討する必要がある。
  3. 不耕起播種では雑草の繁茂に注意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002334
カテゴリ 寒地 乾田直播 規模拡大 雑草 省力化 水田 水稲 施肥 播種 春作

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