北海道米の食味・白度の変動要因と高位安定化技術

タイトル 北海道米の食味・白度の変動要因と高位安定化技術
担当機関
研究課題名
研究期間 1997~2000
研究担当者 古原 洋
五十嵐俊成
後藤英次
渡辺祐志
竹内晴信
丹野 久
沼尾吉則
発行年度 2000
要約 食味・白度の高位安定化のためには、白米蛋白含有率の低下、登熟温度の確保、整粒歩合の向上が必要である。そのためには、初期生育・根活性・乾物生産能力の向上が重要で、具体的技術としては、(1)防風、(2)ケイ酸質肥料の追肥、(3)登熟期の適切な水管理、(4)無代かき栽培が有効である。
背景・ねらい 食味と白度の変動要因を解析する。また初期生育向上、ケイ酸栄養の改善および根活性向上の観点から具体的な安定向上技術を提示する。
成果の内容・特徴
  1. 食味総合値は白米蛋白含有率と有意な負の相関関係にあり、直線回帰式から求めた滋賀県産「日本晴」と同等の食味を示す蛋白含有率は、「きらら397」で7.5%、「ほしのゆめ」で8.0%であり、同一白米蛋白含有率では、「ほしのゆめ」の食味が優る(図1)。
  2. 玄米白度は登熟温度(出穂後40日間の積算気温)と正の相関関係にあり、玄米白度19以上を確保するには登熟温度900℃・日以上が必要である(図2)。また、玄米白度は整粒歩合と高い正の相関関係にあり、窒素施肥量が少ないほど、初期生育と穂揃いが良いほど白度は向上する。ただし、玄米白度は品質の劣る腹白歩合とも正の相関関係にあり、注意を要する。
  3. 防風処理は、初期生育を改善し、窒素玄米生産効率の向上により、蛋白含有率を低下させる(表1)。
  4. 成熟期茎葉のケイ酸/窒素比が高いほど窒素玄米生産効率が向上し、白米蛋白含有率は低下し、玄米白度は向上する。幼穂形成期1週間後のケイ酸質肥料20kg/10aの追肥が有効である(図3)。
  5. 落水時期が早いほど収量・千粒重・粒厚は低下し、屑米は増加する。登熟期の適正な土壌水分はpF2.1~2.3程度である。また、ケイ酸栄養条件の改善は水分ストレス条件下での減収や腹白粒の発生抑制に効果があり、逆に稲わらの施用は腹白粒の増加を助長する(図4)。
  6. 無代かき栽培では、透水性の改善、水田地温の向上、根の乾物重と活性の増加、ケイ酸/窒素比の向上の効果によって、白米蛋白含有率は低下し、玄米白度は向上する(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 初期生育の確保、ケイ酸栄養の適正化、適切な水管理等によって、食味・品質の向上を図る。
  2. 低蛋白米生産の基本は窒素吸収の制御にあるので、土壌診断に基づいて窒素施肥量を設定する。

平成12年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:北海道米の食味・白度の変動要因解析と高位安定化技術(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002330
カテゴリ 水田 施肥 土壌診断 水管理 良食味

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