アイガモの水田除草と育成、肥育技術

タイトル アイガモの水田除草と育成、肥育技術
担当機関 北海道立滝川畜産試験場
研究課題名
研究期間 1999~1999
研究担当者 古原洋
森嵜七徳
大原睦生
田中英彦
宝寄山裕直
発行年度 1999
要約 アイガモヒナを、鶏ヒナに準じた温度管理で飼育すると育成率が高い。水田雑草に対する除草効果に薩摩鴨と市販合鴨とで差異がない。ブロイラー用飼料の給与が肥育に有効である。薩摩鴨の産卵率およびふ化率は水禽類としては高い方である。
背景・ねらい 「アイガモ・水稲同時作」において、アイガモの水田雑草に対する除草効果は大きく、クリーン農業推進に有望である。しかし北海道ではアイガモヒナを水田に放飼するまでの育成期に、低温の影響によるヒナのへい死がみられ、育成率の向上が課題となっている。そこで、水田放飼用アイガモの育成期の温度管理技術を明らかにし、併せて水田雑草に対する除草効果を確認する。更に水田引き上げ後の肥育技術ならびに種禽の産卵性およびふ卵技術を検討することで、水田除草にアイガモを利用する際の総合技術資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 育成温度が入雛時33℃から3日毎に2~3℃ずつ低下させ、室温が20℃を目安に10~14日目に加温停止の条件で育成すると、事故被害がない場合の育成率の平均は約90%と良好である(表1)。
  2. 水田雑草に対する除草効果を得るための水田へのアイガモの適正放飼羽数であると従来からいわれている10~15羽/10aで除草効果を検討したところ、残草量が0.27本/m2以下であり、その効果が確認できる。この羽数では薩摩鴨と市販合鴨の除草効果に差異がない(表2)。また、水稲への踏害もみられない。
  3. 水田引き上げ後のアイガモに、飼料として農場副産物を給与した対照区よりもブロイラー用飼料を給与した肥育区の体重が重く、この飼料の給与は肥育に有効である(図1)。
  4. 薩摩鴨の種禽用ヒナを7月上旬にふ化すると、翌年、水田放飼用ヒナをふ化するための種卵採取時期(40~43週齢)の産卵率が高く約90%である(図2)。
  5. 薩摩鴨の種卵を用いて、ふ卵温度が37.2℃、湿度が1~24日まで68%、その後ふ化まで78%の条件下で7回試験を行ったところ、対受精卵ふ化率は57.1~88.5%の範囲にあり、平均が約73%であり水禽類としては高い方である(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 産卵率およびふ卵時の温度、湿度条件については、薩摩鴨を種禽とする時に適用する。
  2. アイガモ放飼水田周囲は電牧等で、上空はテグス等での有害鳥獣対策が必要である。

平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:アイガモの利用による水田除草の総合技術(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002280
カテゴリ 温度管理 くり 雑草 除草 水田 水稲

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