咳・くしゃみ回数の計測による豚呼吸器感染症のモニタリング

タイトル 咳・くしゃみ回数の計測による豚呼吸器感染症のモニタリング
担当機関 北海道立滝川畜産試験場
研究課題名
研究期間 1999~1999
研究担当者 小泉徹
仙名和浩
大原益博
尾上貞雄
裏悦二
発行年度 1999
要約 離乳からと畜場出荷までの各豚舎において、定期的に咳・くしゃみ回数を10分間計測することにより、養豚場における呼吸器感染症病原の浸潤および発病の状況をモニタリングできることを明らかにした。
背景・ねらい 養豚場における呼吸器感染症のモニタリングは、抗体検査等の疾病検査によって行われているが、労力・費用の面から頻回の検査は困難であり、簡易かつ低コストな手法の開発が求められている。そこで、豚舎内で咳・くしゃみ回数を計測することにより、呼吸器感染症の浸潤・発病状況をモニタリング可能か検討する。
成果の内容・特徴
  1. 咳・くしゃみ回数の計測は、管理作業が一段落して豚が落ち着いた時間帯に10分間行う。測定値を統計処理する場合は、100頭・10分間あたりの回数の平方根を用いる。
  2. 呼吸器感染症病原の陰性農場における咳・くしゃみ回数は、陽性農場よりも有意に少ない(図1および表1)。したがって、咳・くしゃみ回数は陰性農場における新たな病原浸潤のモニタリング法として利用できる。
  3. 呼吸器感染症病原の陽性農場における咳回数は、肥育後期に有意に増加し、この時期に呼吸器感染症が多発している実態と一致するため、発病の指標として利用できる。さらにこの肥育後期における咳回数の増加は、病原の浸潤が高度な農場(高汚染農場)で著しく、病原浸潤状況の指標としても利用できる。(図1)
  4. 豚マイコプラズマ肺炎(MPS)不活化ワクチンの接種によると畜場におけるSEP(MPS様肺病変に相当)による肺の廃棄率の減少は、肥育後期豚舎における咳回数の減少と一致する(図2)。したがって、咳回数の計測により同ワクチンの効果を判定できる。
成果の活用面・留意点
  1. 咳・くしゃみ回数を定期的に計測することにより、養豚場における呼吸器感染症の発病および病原浸潤のモニタリングが可能である。
  2. より正確に呼吸器感染症の実態を知るためには、病原浸潤検査や病変検査を受診し、それらの成績と咳・くしゃみ回数を総合して用いる。

平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:咳・くしゃみ回数の計測による豚呼吸器感染症のモニタリング(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002264
カテゴリ 出荷調整 低コスト 肉牛 モニタリング

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