田植機の植付け苗量を一定に制御する技術

タイトル 田植機の植付け苗量を一定に制御する技術
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター
研究課題名
研究期間 2000~2007
研究担当者 (株)クボタ
井関農機(株)
窪田潤
小西達也
杉山隆夫
大西明日見
土屋史紀
発行年度 2007
要約  田植機の苗載台において、載っている苗の量や質によらず、掻取り量が常に一定になるように、苗送りベルトの動きを制御する技術。この技術により苗を過不足なく植付けられ、効率的な苗生産ができるとともに、細植えによる苗枚数の削減も可能になる。
キーワード 農業機械、田植機、苗送り、自動制御、省資材
背景・ねらい  通常の田植機では、苗載台に載っている苗の量やマットの水分、根張り具合などによって、掻取り口に送られる苗の量が変化する傾向が見られる。このため植付けの途中から本数が減少して欠株が増え、これを避けるために植付け本数を少なく設定できなかった。また、予定より多くの苗を消費したために苗が不足するなどの不都合も生じ、これに備えて余分の苗を準備する必要も生じていた。そこで稲作の省資材化の一環として、ほ場に植付ける苗の量を削減することを目的とし、苗載台上で送られる苗の量が一定になるように苗送り装置を制御する技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. この技術は苗載台を通って実際に使用された苗の量を検出して、常に設定された量だけ苗を植付けるように、苗送り機構を自動的に制御する技術である。
  2. 苗使用量の検出は、苗載台の下方で、苗マット底部に向けてバネで押し付けた歯車状のローラをマットに接触させ、その回転をポテンショメータまたはロータリエンコーダで検出する苗使用量センサにより行う。また、苗送りベルトは苗載台の横送り終端にて機械的に駆動されるが、掻取り量設定に連動して苗送り量が増減する通常の機構に加えて、苗送り制御モータでベルトの駆動量が変更できるようになっている。田植機に組み込まれたコントローラは、検出した苗使用量を予め設定された値と比較し、その差分に比例して苗送りベルトの作動量を増減させている(図1)。
  3. 本技術を6条植えの乗用田植機に適用し、掻取り量を減らして植付け、慣行比2割程度の苗節約をねらった試験によると、苗載台上の苗の多少による植付け苗量(10a当たりに換算した植付けレート、以下同じ)の変動が抑えられ、苗が多いときでも余計に消費することがない(図2)。
  4. 掻取り量をさらに減らした場合でも植付け苗量は安定し、苗の減少に伴って欠株が増加する傾向も抑えられる(図3、図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本技術は、田植機メーカにより実用化される予定である。
  2. 苗が計画どおりに消費されるため、効率的な苗運搬が可能となり、余分な苗を準備する必要もなくなる。また、掻取り量を少なく設定して、植付ける苗枚数を2割程度減らせるのでコスト削減ができる。
  3. 少量苗植付けによるイネの健全な生育が期待できる。
  4. 根張りの弱い苗やロックウール苗など、もともと植付け苗量の変動しやすい苗でも、苗押さえ装置の押さえ具合等を適切に調整することにより高い制御効果が得られる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001756
カテゴリ コスト 自動制御

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