罹病根内と土壌中のサラダナ根腐病菌に対するクロルピクリン剤の消毒効果

タイトル 罹病根内と土壌中のサラダナ根腐病菌に対するクロルピクリン剤の消毒効果
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者 西村範夫
藤田和久
高山智光
発行年度 2005
要約  深さ20∼24cmの最低地温が25℃以上の時期にクロルピクリン剤で消毒しても、罹病根内のサラダナ根腐病菌は耕耘層最下部付近で生残し、約20℃の場合は耕耘層上部でも生残する。しかし、耕耘層の下5cmまでの土壌中の病原菌は22℃以上で消毒すれば死滅する。
キーワード 土壌消毒、クロルピクリン、レタス、根腐病、罹病根
背景・ねらい  サラダナ根腐病はクロルピクリン80%剤で土壌消毒した後の2作目にハウス妻面から2∼10mの範囲で多発しやすく(平成14年成果情報)、3月の消毒では1作目から発病し、2作目に多発することが多い。本病再発の原因を明らかにするため、罹病根中の病原菌と土壌中の厚膜胞子等の病原菌に対するクロルピクリン剤の消毒効果を調査した。
成果の内容・特徴 1.
爪回転径500mmのロータリで耕耘すると、耕耘の深さは耕耘直後で約24cmになる。しかし、爪を回転させながら停止すると窪みができ、方向転換してトラクターの後輪が窪みに入った時に、耕耘の深さは最大で32cmになり(図1)、太い罹病根が深い位置まで拡散する。
2.
ペーパーポットに包まれた罹病根を深さ5∼32cmの位置に埋設し、深さ20∼24cmの最低地温が25℃以上の時期にクロルピクリン80%または99.5%剤3ml/穴を30cm間隔で深さ15cmの位置に注入すると、病原菌は通常の耕耘層の最下部またはそれより深い位置の罹病根内で生残し、上記地温が約20℃の場合には耕耘層上部の罹病根内でも生残する(表1)。ただし、病原菌生残罹病根の割合は低い。
3.
罹病根を選択培地上に置床すると、病原菌は太い根から生育することが多く、未消毒罹病根当たりのコロニー数は1∼数個と少ない(図2)。
4.
深さ20∼24cmの最低地温が22℃以上の時にクロルピクリン80%剤3mlを深さ15cmの位置に注入すると、耕耘層の下5cmまでの厚膜胞子等のサラダナ根腐病菌は少なくとも水平距離で21cmまで消毒される(表2)。したがって30cm間隔で注入すれば、耕耘層の下5cmまでの土壌中の病原菌を消毒することができる。
成果の活用面・留意点 1.
深耕せずに耕耘し、耕耘層最下部の最低地温が25℃以上の時期にクロルピクリン消毒することにより、消毒効果は高くなる。
2.
ロータリを上げながらトラクターを停止することにより、窪みに起因する深耕を最小限にすることができる。
3.
福岡県でハウス内の同地温が25℃以上になる時期は5∼10月である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001687
カテゴリ くり 土壌消毒 根腐病

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