やませ地帯における一季成り性品種を用いた夏秋どりイチゴの収量・品質

タイトル やませ地帯における一季成り性品種を用いた夏秋どりイチゴの収量・品質
担当機関 青森県農林総合研究センター
研究課題名
研究期間 2003~2003
研究担当者 岩瀬利己
西舘勝富
木村一哉
福士直美
木村利幸
今田成雄
発行年度 2003
要約 夏期冷涼なやませ地帯では、一季成り性品種を用いても、半促成栽培に供した越年株の据え置き栽培やポット苗の短日処理のみで容易に花芽分化し夏秋どりができる。6月から11月までの商品果収量は株当たり140~200g、平均一果重は10g程度、Brixは10%程度となる。
キーワード イチゴ、夏秋どり、やませ地帯、短日処理、越年株、据え置き栽培
背景・ねらい 我が国のイチゴ生産は夏秋期が端境期となり、業務用を中心に生果4,000t程度が輸入されているが、市場やケーキ等を扱う業界からは国産イチゴの供給が強く望まれている。また、産地からは雇用の通年化や労働の平準化が望まれている。そこで、冬期多日照・夏期冷涼な太平洋沿岸のやませ地帯において、地域としての周年出荷を念頭に置き、主要な一季成り性品種を用いて、より簡易な方法による夏秋どり作型を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 半促成栽培に供した越年株を、6月に2芽程度に整理し、1芽当たり4~5枚に摘葉し、ランナーを摘除する等の手入れを行い、据え置き栽培することによって、6月下旬以降も収穫できる(表1)。
  2. 越年株の据え置き栽培における、6月26日から11月20日までの商品果収量は、「さちのか」、「とちおとめ」で株当たり200g程度である。また、「とちおとめ」、「さちのか」の 商品果の平均1果重は10g程度、7~8月の商品果のBrixは10%程度である(表1)。
  3. 前年の秋にポットに採苗した越年苗に対し、4月下旬から6~7週間程度短日処理することにより、6月上旬に花芽分化し、6月中旬から出蕾し、6月下旬から開花し、7月下旬から収穫できる。7月から11月までの商品果収量は株当たり70g~140gである(表2)。
  4. 春から初夏にポットに採苗した当年苗に対し、6月中旬から4週間程度短日処理することにより、7月中旬以降に花芽が分化し、8月中旬から出蕾し、8月下旬から開花し、9月下旬から収穫できる。9月から11月までの商品果収量は、株当たり50g~150gである(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 単年度の成績であり、活用にあたっては温度データ(図1、図2)を参照する。
  2. 端境期出荷を含めた周年出荷が可能となり、収益性の高いイチゴ経営が可能となる。
  3. 10月以降、適切な温度管理・肥培管理・病害虫防除を行うことにより、引き続き冬春期の収穫ができる。ただし、品種によっては収穫が途切れることがある。
  4. 不受精果や種浮き果等の高温障害を軽減するために、6月中旬から9月中旬までハウス全体を遮光して管理する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001407
カテゴリ いちご 温度管理 経営管理 高温対策 出荷調整 肥培管理 品種 病害虫防除

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