欠株を減らした横送り制限型ロングマット田植機

タイトル 欠株を減らした横送り制限型ロングマット田植機
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 1994~2003
研究担当者 屋代幹雄
小倉昭男
田坂幸平
白土宏之
北川寿
発行年度 2003
要約 ロングマット苗移植に適するように、苗押えを櫛形にし、苗載せ台の動く範囲を狭くした横送り制限型にすることで、慣行移植栽培並みに欠株発生を少なくした田植機。水稲の省力・軽作業移植栽培体系が可能となる。
キーワード 水稲ロングマット水耕苗、田植機、損傷、欠株、移植栽培
背景・ねらい
ロングマット水耕苗の育苗・移植技術は、苗が軽く、田植え時には補給回数が少なくなるため、省力化・軽作業化をもたらす技術として期待される。しかし、慣行の移植栽培に比べて欠株がやや多く発生することがあり、田植え直後の見栄えの良くないことが問題となっている。そこで、ロングマット苗掻き取りの特徴を明らかにするとともに、田植機を改良することで欠株発生を減らした移植精度の高い省力移植栽培体系を確立する。
成果の内容・特徴 1.
苗の根張りと不織布で苗マット強度を保っているロングマット苗は、土付苗に比べて苗マットが柔らかい。このため、従来型のロングマット田植機では、掻き取り時に苗マットが変形し、田植機の爪が苗載せ台の端に行った時に空振りによる欠株が生じやすい。また、植付爪と一緒に引きずり込まれて茎が斜めになる苗もある。倒れた苗は植付時に茎が折れたり切れて損傷苗となり、枯れてしまう。このようなことから、従来型のロングマット田植機による移植栽培では、慣行栽培より欠株がやや多い(図1)。
2.
従来のフォーク形苗押えの代わりに、苗を整列させる櫛形の苗押さえを用いることにより、茎の横倒しが少なくなるため、約8割が正常なまま移植できる(図2左上、表1)。
3.
さらに、ロングマット田植機の苗載せ台の横送り機構の駆動軸を交換することにより、苗載せ台の動く範囲を狭くし、移植する時に苗を圧縮して植え付ける、横送り制限型田植機に改造すると、苗マットの変形が少なくなり、土付苗と比べても、ほぼ遜色ない移植精度での田植えが可能となる(図2右、表1)。
成果の活用面・留意点 1.
欠株が減少することで、田植え直後の見栄えが良く、雑草発生の減少も期待できる。
2.
生産者が所有している田植機を横送り制限型ロングマット田植機へ改造できる(メーカ対応可)。但し、改造後は土付苗は移植できず、原則ロングマット専用機となる。
3.
苗マットの条件によっては、苗の両端で1株植付本数がやや多くなる場合もある。苗マットの充実した健苗を育苗することが重要であり、育苗に当たっては「ロングマット苗の育苗・移植技術マニュアルVer.2(中央農研)」の基本技術を励行すること。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001336
カテゴリ 育苗 栽培体系 雑草 省力化 水稲

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