農作業機の遠隔操作用プラットフォーム

タイトル 農作業機の遠隔操作用プラットフォーム
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 村上則幸
井上慶一
宮浦寿美
発行年度 2003
要約 開発した遠隔操作用プラットフォームはインターネットプロトコル対応の無線を利用し、無段変速のレバー操作型クローラ作業機に適用できる。自律走行機能を利用して地図上への経路指定による操作が可能である。マニュアスプレッダに適用したところ、直進走行時の左右のぶれは±30cm以内で作業を行えた。
キーワード GPS、画像、IP通信、クローラ
背景・ねらい
規模拡大や後継者不足が進む中、労力不足は深刻な問題となっている。そこで、圃場作業の省人化を目的として画像や地図により作業を確認しながら農作業機を効率的に遠隔操作できる遠隔操作用プラットフォームを開発する。
成果の内容・特徴 1.
図1に本システムの概要を示す。作業機はカメラ(CIS製VC-250)、GPS及びFOG(ファイバーオプティックジャイロ)及び制御用PCを搭載している。作業機の走行制御は2本の走行操作レバーを電動アクチュエータにより直接駆動する。制御機器はユニット化されており着脱が容易である。
2.
作業の制御系は図1、表1に示す階層型で構築した(図1、表1)。作業機は最も優先順位の高い1)非常停止スイッチや通信の切断により自動停止する非常時の動作と2)直進等の一定方向への走行と地図上に目的位置や経路を指定による自律走行、3)ジョイスティックもしくはマウスによる作業機の遠隔操作、の3種類の命令系統により操作され、必要に応じて2)、3)を使い分ける。2)を用いると方向転換等で操作する手間が省ける上に走行精度も安定する。2)の自律走行中でも中断して3)に切り替えることが可能である。また、1)からの復旧は、非常停止スイッチの場合は現地でのスイッチ解除、通信切断の場合には基地局からの再接続により可能である。
3.
自律制御は、GPSとFOG(日本航空電子、JG-108FD、角度ドリフト±5°/h以下)を用いGPS信号の揺らぎは時系列データの移動平均によりフィルタリングする。FOGの変動はGPSにより随時補正を行う。レバー駆動用アクチュエータの位置決め制御はPWM方式のPD制御により行う。
4.
操作プログラム(Windows98、Me、2000、XP用)によりカメラ画像や地図上の作業機の位置、進行方向、速度を確認しながらジョイスティックやマウスによる走行操作やエンジン、散布ビーターのオンオフ等の操作が可能である(図2)。表示データの更新は作業機の位置が1回/秒、画像はデータ通信速度により変動し1~4秒に1回である。また、作業機の走行軌跡を保存することも可能である。プログラムは携帯電話等による公衆パケット通信(通信速度19.2kbps程度)でも使用できるUDP/IPプロトコル使用の低速用と、TCP/IPプロトコルを用い、特定省電力無線LAN(数Mbps)で使用する高速用の2種類を用意した。
5.
自走式クローラ型マニュアスプレッダ(タカキタ製:SD2700)を用いて圃場に約7.0tの堆肥散布行った。単独測位GPS(ライカ製sytem500)により補足衛星数5個以上の条件で目標経路を指定して操作したところ、作業速度0.5m/秒で目標経路との誤差は旋回時に約1.2m、直線走行時の左右のぶれは±30cm以内である(図2)。
成果の活用面・留意点 1.
圃場状態により作業速度が低下し速度が一定とならない場合がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001326
カテゴリ 遠隔操作 規模拡大 GPS

この記事は