ソバの消費者ニーズ構造からみた商品開発・消費拡大方策

タイトル ソバの消費者ニーズ構造からみた商品開発・消費拡大方策
担当機関 (独)農業技術研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 1999~2003
研究担当者 磯島昭代
川上秀和
発行年度 2001
要約 20~30歳代の女性を対象としたソバ商品開発には、ゆで方の簡単な麺、おいしさを重視した加工品等が有効である。また、ソバ消費拡大には、機能性成分の具体的なアピール、ソバに合ったおかずや新しい調理法の紹介、ソバのイメージ改善等が有効である。
キーワード ソバ、グループインタビュー、消費者ニーズ構造、定性的情報、上位下位関係分析法
背景・ねらい ソバは東北中山間地域の重要な農産物であり、豊富な機能性成分が含まれていることから健康食品としての認識も高まっている。このようなソバを地域特産品として地域活性化に利用するためには、ソバを原料とした商品の開発やソバの消費拡大に向けた方策を、消費者ニーズの的確な把握に基づいて策定することが重要である。ここでは、20~30歳代の比較的若い世代の女性を対象とした調査結果に基づいて、ソバのニーズ構造を明示し、商品開発や消費拡大に向けたいくつかの方策を提言する。
成果の内容・特徴 1.
2グループを対象に、ソバの「消費実態」「イメージ」「機能性成分」「加工品」等に関してグループインタビューを行った。そして、それぞれのグループからニーズ表現を抽出し、上位下位関係分析法(個々のニーズの上位となるニーズを抽出し最上位ニーズに到達する)を適用してニーズ構造を解明した。
2.
グループA(図1)では46のニーズ表現から、最上位ニーズ「日常の食事を気分良く摂りながら家族の健康を維持したい」とそれを支える4つのサポートニーズを、グループB(図2)では35のニーズ表現から最上位ニーズ「健康に気をつけつつ無理せず楽しく美味しい物を食べたい」と5つのサポートニーズを抽出した。
3.
このようなニーズ構造の明示化により、消費者ニーズを的確に把握することができる。例えば、「子どもが喜ぶソバ菓子がほしい」というニーズ表現は、単に「子どもの好む菓子」を望んでいるのではなく、その上位ニーズ「日常の食生活で自分や家族の健康を保ちたい」との関係で、栄養価が高く安全性に配慮した菓子を望んでいることがわかる。
4.
抽出したサポートニーズとそれに連なるニーズ表現から、以下のような方策が提言できる。1)製麺に関しては、子どもが食べやすい麺、ゆで方の簡単な麺、ソバ湯がとれる麺等のニーズへの対応や、安全性の高い原材料の使用が重要である。2)加工品に関しては、機能性成分のアピールが重要であるが、味が良くて消費者の好みに合うものでなければ需要は見込めない。3)ソバモヤシ等の新しい商品は、その調理法などもあわせて紹介する必要がある。4)ソバの消費拡大に対しては、機能性成分の分かり易く具体的なアピールとともに、ソバに合ったおかずに関する情報の提供、新しい調理法の紹介、ソバの「年寄り向け」というイメージの払拭等が必要である。
成果の活用面・留意点 1.
ソバを原料とした商品の開発やソバの消費拡大に取り組む際の参考になる。
2.
今回はニーズ構造の解明で分析を終了したが、ニーズ表現からの下位化を行うことによって、商品イメージを具体的に提示することもできる。
3.
手法の詳細は梅澤伸嘉「実践グループインタビュー入門」ダイヤモンド社、1993参照。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001239
カテゴリ 加工 機能性成分 消費拡大 そば 中山間地域

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