高糖系ウンシュウミカンの交互結実栽培における施肥管理技術

タイトル 高糖系ウンシュウミカンの交互結実栽培における施肥管理技術
担当機関 山口県大島柑きつ試験場
研究課題名
研究期間 2000~2004
研究担当者 岡崎芳夫
宮田明義
発行年度 2000
要約 高糖系ウンシュウミカンの交互結実栽培において、生産樹への夏肥増施は果実品質と収量を向上させる。遊休樹への夏肥増施と秋肥早期施用は、収量安定に有効である。
背景・ねらい  高糖系ウンシュウミカンの果実品質及び収量安定化技術として、樹別(園地別)の交互結実栽培が有効であり、現地への導入も進みつつある。本栽培法では、慣行の約2倍量を結実させる樹(生産樹)と無結実の樹(遊休樹)とを毎年交互に作り出すことから、一般栽培における樹体の生態とは大きく異なる。したがって、各々の樹体に適する施肥方法の検討が必要である。そこで、交互結実栽培における施肥管理技術を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 遊休樹における夏季せん定前の施肥については、夏肥を慣行栽培の夏肥量に対して2倍程度増やすことにより、ML果が着生しやすい長さ30~40㎝の優良な結果母枝が多く得られ、かつ、翌年の着花数も増加する(図1)。春肥及び夏肥の増施は結果母枝、葉及び細根の窒素とデンプン濃度を高める(データ省略)。
  2. 生産樹における結果率は、前年の秋肥を慣行より1旬早めた10月下旬に施用することによって最も高まり、収量の増加へもつながる。春肥の増施、及び開花1ヶ月前からの尿素0.3%液3回の葉面散布も結果率向上に有効であるが、秋肥の早期施用よりその効果は劣る(図2)。
  3. 生産樹に対する夏肥の2倍増施は果実の着色遅れを引きおこさず、浮皮の発生を抑制する。また、果汁糖度を向上させる(表1)。
  4. 施肥体系については、遊休樹の春肥を無施用にして夏肥を慣行夏肥の2倍に増やし、年間の窒素成分量を20㎏/10aとする。また、秋肥の施用時期を1旬程度早める。生産樹の春肥は施用時期を1ヶ月程度遅らせるとともに夏肥は2倍増施とし、年間30㎏の窒素量とする(表2)。

成果の活用面・留意点
  1. 「青島温州」など、高糖系ウンシュウミカンの交互結実栽培に活用できる。
  2. 秋肥の施用時期には降雨が少ないので、施肥後の潅水を考慮する。生産樹に対する尿素の散布方法は、濃度0.3%(300倍)液を開花1ヶ月前から3回葉面散布する。なお、開花前のカルシウム剤葉面散布も、生理落果の抑制に有効である。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001088
カテゴリ 温州みかん 管理技術 施肥

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