肉用牛経営におけるイタリアンライグラス−イヌビエ通年牧乾草生産の経済性評価

タイトル 肉用牛経営におけるイタリアンライグラス−イヌビエ通年牧乾草生産の経済性評価
担当機関 中国農業試験場
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 千田雅之
佐藤節郎
小山信明
谷本保幸
発行年度 2000
要約 小型機械体系によるイタリアンライグラス-イヌビエの通年牧乾草生産は、肉用牛繁殖経営における粗飼料確保を省力化し、家畜飼養規模拡大等を可能にし、畜産部門等の所得増加が図れる。
背景・ねらい  肉用牛繁殖経営の省力化と収益性の改善を図るために、中山間地域では遊休農地を放牧や牧草生産に活用することが期待される。そこで、当該地で一般的な肉用牛経営モデル(兼業形態、野草収穫による繁殖牛4頭の周年舎飼)を設定し、小型機械体系(小型ロータリーモアと自走式ロールベーラーを使用する収穫体系)によるイタリアンライグラス-イヌビエの通年牧乾草生産に関わる投入要素、産出データを用い、肉用牛経営全体の枠組みの中で牧乾草生産導入の経済性について試算・評価を行う。
成果の内容・特徴
     イタリアンライグラス-イヌビエの牧草作付面積の拡大に伴い、家畜に必要な粗飼料確保を野草収穫から漸次、小型機械体系による牧乾草生産に置き換えた場合の労働時間、所得への影響について、表1に掲げた前提条件をもとに試算した。
  1. 繁殖牛及び子牛1頭の年間飼養に必要な粗飼料確保(除稲藁)に要する労働は、小型機械体系による牧乾草生産の導入により、204時間から60時間に省力化される(表1)。
  2. 小型機械体系による通年牧乾草生産により粗飼料を全て確保した場合、現状規模(繁殖牛4頭)では、総労働時間は1585時間(図1L 0 )から1011時間(L 1 )に減少し、肉用牛経営の省力化が図れる。しかし、牧乾草生産には小型機械の導入を必要とすることから、所得は野草収穫時の57万円(I 0 )から45万円(I 1 )に減少する(図1、表2)。
  3. 所得の維持・増加のためには、牧草作付面積を48a(A点)以上確保し、頭数を5頭以上に増やすことが必要である。また、牧乾草生産導入により節減された労働を、1585時間を越えない範囲で家畜の飼養規模拡大に向けた場合、牧草作付面積62a(B点)以上を確保できれば繁殖牛6頭まで増頭が可能である。その際、所得は約70万円(I 2 )に増加することが期待される(図1、表2)。

成果の活用面・留意点
  1. 小型機械利用による牧乾草生産技術を導入する際の農家の意志決定、普及指導、及び遊休農地等への牧草生産を図る上での行政施策に資する。
  2. 増頭に伴う施設構造・飼料給与作業体系は変化しないものとする。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010001078
カテゴリ イタリアンライグラス 規模拡大 経営管理 経営モデル 省力化 中山間地域 肉牛 繁殖性改善

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