小麦容積重の測定方式間差異およびフォーリングナンバーとアミログラム最高粘度の関係

タイトル 小麦容積重の測定方式間差異およびフォーリングナンバーとアミログラム最高粘度の関係
担当機関 中国農業試験場
研究課題名
研究期間 1999~1999
研究担当者 石川直幸
長嶺敬
鄕敏之
発行年度 1999
要約 ブラウエル穀粒計による小麦の容積重は、リットル重測定器による値より約25g重い。フォーリングナンバーとアミログラム最高粘度の相関は高くないが、最高粘度が概ね300(低アミロース系統では700)を下回るとフォーリングナンバーが基準値(300)を下回る。
背景・ねらい  製粉用小麦の民間流通において、容積重、水分、フォーリングナンバーが品質評価基準に指定された。容積重はブラウエル穀粒計で測定することになっており、製粉歩留との相関が高いといわれているが、これまで多くの農業試験場ではリットル重測定器を使用しており、測定方式による違いを明らかにする必要がある。また穂発芽の指標であるフォーリングナンバーは300未満が不適とされ、アミログラム最高粘度との相関が高いといわれているが、これまで農業試験場ではフォーリングナンバーはあまり測定せずアミログラムを測定していたので、低アミロース品種も含めた両者の関係を明確にする必要がある。
成果の内容・特徴
  1. ブラウエル穀粒計で測定した小麦の容積重はリットル重測定器による値より約25g重く(図1)、ブラウエル穀粒計値=0.936×リットル重測定器値+74.1関係がある。
  2. 多数の品種系統間で比較すると、容積重と製粉歩留の相関は有意ではなく(r=0.03)(表1)、品種間の製粉歩留の比較には容積重は参考とならない。
  3. アミログラム最高粘度が普通系統で概ね300、低アミロース系統では概ね700を下回ると、フォーリングナンバーが基準値(300)を下回る(図2)。
  4. フォーリングナンバー300未満の小麦には穂発芽粒の混入が認められるとともにα-アミラーゼ活性も高く(図3)、デンプンの性質に大きく影響される最高粘度よりフォーリングナンバーの方が穂発芽の指標として適す。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果により容積重を換算できる。また最高粘度から、フォーリングナンバーが基準値未満か否かを推定できる。
  2. 本成果における容積重と他の品質との相関は品種・系統間の相関であり、環境的な相関については確かめていない。
  3. 1998年は穂発芽多発年であり、通常年はフォーリングナンバーが300を下回ることは稀である。
  4. 寒地では穂発芽以外の要因もフォーリングナンバーに関与するといわれている。

カテゴリ 寒地 小麦 評価基準 品種

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