熱水土壌消毒によるホウレンソウ萎凋病防除効果の持続性

タイトル 熱水土壌消毒によるホウレンソウ萎凋病防除効果の持続性
担当機関 兵庫県立北部農業技術センター
研究課題名
研究期間 1998~1999
研究担当者 安岡平夫
岩本豊*
高木廣
佐藤喬*
長田靖之* (* 現
発行年度 1999
要約 熱水注入による土壌消毒は、土壌中のFusarium 属菌数を減少させ、ホウレンソウ萎凋病に対して高い防除効果が認められ、その効果は3作まで持続する。熱水注入処理後のホウレンソウの生育・収量は良好で、生育障害は認められない。
背景・ねらい  ホウレンソウ萎凋病に対する熱水土壌消毒は、土壌くん蒸剤に比べると環境にも影響が少なく、処理後短期間で播種が可能で、高い防除効果が安定して得られる。しかし、熱水土壌消毒は機械の購入費や処理経費が比較的高く、処理効率も低い。そこで、本消毒法の防除効果の持続性とホウレンソウの生育に与える影響を明らかにし、生産の安定化とコストの軽減を図る。
成果の内容・特徴
  1. 熱水注入は、熱水土壌消毒機(丸文製作所:BW-40型)を用い、雨除けハウス内に散水管を設置し、ビニールシート被覆後に行った。処理条件は、設定下限湯温82℃、出湯量14,000リットル/100㎡、処理時間3.3時間/100㎡である。燃料(灯油)消費量は 100リットル/100㎡である。
  2. 熱水注入後の地温(地表下20㎝)は、熱水注入約2時間後には60℃を越え、60℃以上持続時間は3時間である(図1)。
  3. 熱水処理により土壌中のFusarium属菌数は、顕著に減少し(表1、2)、ホウレンソウの連作を続けた場合、3作後でも低い菌密度で推移する(表2)。
  4. ホウレンソウ萎凋病の発生は、処理後1作目では、無処理区の発病株率が79.2%であるのに対して処理区は2.2%と顕著な発病抑制が認められる(表1)。また、連作した場合には、発病は徐々に増加するが、高い防除効果は持続している(表1、2)。
  5. 熱水注入によるホウレンソウに対する生育障害は認められず、収量は高い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本消毒法は土壌中を均一に熱処理するため、病害だけでなく、害虫や雑草対策にも効果が期待できる。
  2. 消毒効果の持続性については、処理後3連作は可能であるが、連作により病原菌密度や発病株率の増加が認められるので、他作物との輪作等耕種的防除法も併せて検討する必要がある。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000939
カテゴリ 害虫 コスト 雑草 土壌くん蒸 土壌消毒 播種 ほうれんそう 防除 輪作

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