生分解性フイルム包装による「清見」の果皮傷害軽減

タイトル 生分解性フイルム包装による「清見」の果皮傷害軽減
担当機関 山口県農業試験場大島柑きつ試験場
研究課題名
研究期間 1999~1999
研究担当者 宮田明義
発行年度 1999
要約 トウモロコシ原料を主体とした生分解性フィルムで「清見」果実を包装することにより、果皮の貯蔵障害は軽減される。開孔フィルムによってその効果は安定する。
背景・ねらい  ポリエチレンフィルム(LDPE)による中晩生カンキツの個包装は、現在のところ品質保持効果が最も高い貯蔵方法と言われている。しかし、これらの石油を原料とした包装資材は廃棄物になった場合には問題が多く、環境保全の観点から今後改善しなければならない。そこで、新素材である生分解性フィルムで「清見」を長期貯蔵した場合の品質保持効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 生分解性フィルムの酸素透過性はLC-MK(レイシア)において、また、炭酸ガス透過性はBN-SK(ビオノーレ)で最も高いが、LDPEに比較するといずれも約50%の透過度である。水蒸気透過性はBN-SKで最も高く、LDPEの8.6倍である。次いでMB-NGで3.8倍、LT-SSでは2.3倍である(表1)。
  2. 袋内の炭酸ガス濃度はLT-SS(ラクティー)で高く推移し、次いでMB-NG(マタビー)、LC-MKの順である。LC-MKを除くフィルムでは、包装後4日目で濃度は安定する(図1)。
  3. こはん症はLC-MKとBN-SKにおいてやや多く、油胞間陥没及び油胞黒変症はLT-SSとMB-NGにおいて多い(表2)。生分解性フィルム包装の果実減量歩合はLDPEに比べてやや高い。
  4. フィルムの開孔処理によって、炭酸ガスの濃度障害と思われる油胞間陥没症の発生は防止され、その効果は開孔数の多少には影響を受けない(表3)。また、袋内の炭酸ガス及び酸素濃度は開孔数に関わらず、貯蔵庫内と同程度である。
  5. これらのことから、LC-MKとBN-SKは無開孔でも包装資材として利用でき、LT-SSも開孔処理によって利用可能となる。
成果の活用面・留意点
  1. カンキツの周年供給体制、とくに夏季の供給のための長期貯蔵として利用できる。
  2. 品質保持については、フィルムの開孔処理によってLDPE以上の効果が期待できる。ただし、コスト面と分解物が環境に与える影響とについては、今後検討する必要がある。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000936
カテゴリ コスト 長期保存・貯蔵 とうもろこし 品質保持 その他のかんきつ

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