環境要因の変化に対する果樹のアコースティックエミッション反応

タイトル 環境要因の変化に対する果樹のアコースティックエミッション反応
担当機関 広島県立農業技術センター果樹研究所
研究課題名
研究期間 1999~2000
研究担当者 *現国立環境研究所)
今井俊治* (広島県果樹研究所
赤阪信二
発行年度 1999
要約 モモおよびウンシュウミカンでは、環境要因の変化に伴いアコースティックエミッション(音の放出、以下AE)が発生する。AEの発生回数から、樹体の水ストレスを把握することが可能である
背景・ねらい  モモおよびウンシュウミカンでは、果実糖度を高めるために土壌水分の制限が行われている。しかし、樹体の水ストレスを把握するには、土壌水分の測定だけでは不十分なため、植物生体情報に基づいた水ストレス制御技術の開発が望まれている。マツ科やヒルギ科の樹木では、強い水ストレスを受けると、導管内の空洞(cavitation)発生に伴いAEが発生することが知られている。そこで、モモおよびウンシュウミカンの環境要因の変化に対するAE反応を調査し、樹体の水ストレス程度を把握する手段としての可能性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. モモ新梢のAE発生回数は、夜間は少ないが、午前7時頃から増加し、環境要因の変化に伴って変動し、夜間は再び減少する(図1)。また、1日当たりのAE発生回数は、曇雨天日より晴天日のほうが多い。
  2. モモ新梢の1時間当たりのAE発生回数と気温、飽差およびPPF(光合成有効光量子束)との単相関係数は、0.65~0.90(1%で有意)である(図表省略)。しかし、AE発生回数は、環境要因の変化にやや遅れて増減する(図1)。
  3. モモ樹全体を遮光または全摘葉して葉からの蒸散を抑えると、AEはほとんど発生しない(図表省略)。
  4. ウンシュウミカンの1日当たりのAE発生回数は、土壌含水率が11%以上では少ないが10%以下では急増し、かん水によって土壌含水率が高まると著しく減少する(図2)。また、AE計測回数が急増する日に、果実横径の日変化量がマイナスとなる。
成果の活用面・留意点
  1. モーターのON・OFF等に伴う電気的ノイズや、強い風により発生するノイズに注意する。
  2. AE計測に基づく樹体の水ストレス制御が、果実形質に及ぼす影響を明らかにする必要がある。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000935
カテゴリ 温州みかん もも

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