タイトル |
産卵鶏の飼い直しによる廃鶏肉量増加技術 |
担当機関 |
兵庫県立中央農業技術センター畜産試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
山崎宗延
藤中邦則
龍田健
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発行年度 |
1999 |
要約 |
淘汰前の産卵鶏を4日間絶食し、その後肥育用飼料を8日間給与することにより、もも肉を主体に肉量を増加できる。
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背景・ねらい |
産卵鶏の廃鶏肉はテーブルミートとしてはほとんど利用されていない。しかし、かつての「かしわ肉」を求める流通・消費サイドからの要望に合えば、ある程度の需要を期待でき、採卵農家の収入増につながる可能性がある。そこで淘汰前の産卵鶏の飼い直し技術を検討した。
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成果の内容・特徴 |
褐色卵系の産卵鶏に、表に示す区分により肥育仕上げ用飼料を給与し、最適な飼い直し方法を検討した。
- 試験1の飼い直し区は4日間の絶食で産卵がほぼ停止し、試験期間13日中の産卵日量は17.3gと少なく、飼料消費量も少なくなった(表)。
- 試験1の体重は絶食により減少したが、その後の肥育用飼料給与によって、飼い直し区がと殺時体重及びもも肉は有意に重く、むね肉はやや重くなった。(表)。
- 試験2の8日肥育区は試験1の飼い直し区と同一の処理であり、類似した試験結果であった。11、15日肥育区では、産卵が回復し、産卵日量はわずかに多くなったが、飼料代金も増加した。また、肉量も対照区と同程度にすぎなかった(表)。
- 試験3の絶食4日区は試験1の飼い直し区と同一処理で、類似した結果であった。絶食2日区の肉量は、絶食4日区と同様にやや増加したが、対照区との差は有意なものではなかった(表)。
- 以上より、淘汰前の産卵鶏を4日間絶食し、その後肥育用飼料を8日間給与することにより、もも肉を主体に肉量を増加できる。なお、現在の採算ベースは廃鶏肉小売価格で100g当たり80円である。
- この廃鶏肉は高年齢者や男性で評価が高い(アンケート調査)。
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成果の活用面・留意点 |
- 季節、地区が異なる場合、絶食日数は産卵がほぼ停止する程度に設定する必要がある。
- 卵の生産と廃鶏処理が一体化した経営形態では、この技術を活用して収入増を図ることができる。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000879 |
カテゴリ |
経営管理
シカ
鶏
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