カンキツ新品種「はるみ」の無加温ハウス栽培

タイトル カンキツ新品種「はるみ」の無加温ハウス栽培
担当機関 和歌山県農林水産総合技術センタ-
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者 小沢良和
植田栄仁
発行年度 1998
要約 カンキツ新品種「はるみ」は無加温ハウス栽培により、低温による果皮障害が回避されて、食味・外観とも優れた高品質果実生産が可能であり、施設栽培に適した有望品種の一つと考えられる。
背景・ねらい  「はるみ」は、農林水産省果樹試験場カンキツ部において、「清見」に「ポンカン」を交配して育成された交雑種で、1996年に命名登録され、現在品種登録申請中である。
 果実の完全着色期は12月下旬、成熟期は1月下旬頃で、成熟果の大きさは200 ~300g。糖度は12%、クエン酸含量は1.4%程度、種子は少、果皮は薄く滑らかで剥皮は容易、じょうのう膜は薄くて柔らか、多汁でさわやか、優れた食味を持っている。
 内陸部(海岸から10km以上)での露地栽培では12月下旬からの冷気・霜による果皮障害が発生し、外観の良好な高品質果実生産と果皮障害防止のためにはハウス栽培が望ましい地域が多いと考えられるので、1993年より無加温ハウス内のウンシュウミカンを中間台として「はるみ」を高接ぎし、生育・果実品質等について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 無加温ハウス栽培では、発芽・開花・果実の着色等は露地より2~3週間早く、果実の成熟期は年次間の差が大きいが概ね、ハウスで1月中旬、露地1月下旬である(表1)。障害果の発生は見られない。
  2. 1994年の果実でみると12月まで肥大して、下旬には300g以上となり、糖度は12%以上、クエン酸含量は1.5%以下、果皮色a値は27程度で、露地と比べて高品質である(表2)。
  3. 果実の大きさ別に品質をみると糖度は大玉果で13%以上と高く、クエン酸含量、果肉割合は小玉果で高い傾向にある(表3)。
  4. これらの結果から、秋・冬期の気温低下が激しい内陸地域でも、無加温ハウス栽培により外観・品質の優れた果実の生産ができるので、有望品種の一つと考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. ハウス償却費等の経済性を検討する必要がある。
  2. 「はるみ」は隔年結果性が強いので、安定生産のための技術開発が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000703
カテゴリ 温州みかん 施設栽培 障害果 新品種 高接ぎ 品種 ぽんかん 良食味 その他のかんきつ

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