ペットボトルを活用した氷水滴下による授乳豚の暑熱対策

タイトル ペットボトルを活用した氷水滴下による授乳豚の暑熱対策
担当機関 京都府畜産研究所
研究課題名
研究期間 1998~1998
研究担当者 山本哲也
岩井俊暁
杜下秀樹
八谷純一
発行年度 1998
要約 夏期の暑熱期にペットボトルを用いて、授乳豚の背面に氷水を滴下すると、気温上昇による体温、呼吸数、飼料摂取量への影響が小さくなり、暑熱対策として有効である。
背景・ねらい  近年、養豚経営では、豚舎の無窓化・過密化が進み、より過酷な飼育環境の中で高い生産性が求められている。特に、夏期の高温環境は繁殖豚の体調不良、卵巣機能減退等を招き、生産性阻害要因となっている。
 授乳豚の暑熱対策は、分娩豚舎へのクーラー設置、または配管による水の滴下、散水等が一般的であるが、設備投資や汚水処理が問題となり、簡易な方法が望まれている。
 そこで、夏期の高温時に低コストで行える暑熱対策として、ペットボトルの空容器を利用した氷水の滴下による授乳豚のストレス軽減方法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. ウインドレス分娩豚舎で、経産豚5頭(ランドレース種2頭、大ヨークシャー種3頭)を供試する。水を満たし、凍らせたペットボトル(1.5㍑)を、午前9時に豚の背面付近のストール上部に、注ぎ口を下にして2本設置し、解け出す氷水を午後9時まで滴下する。授乳豚には、授乳期用市販配合飼料を不断給与する。
  2. 気温の上昇に伴い体温は高くなり、呼吸数は増加するが、氷水滴下区の体温は、対照区より常に0.2~0.3℃低く、呼吸数も1分当たり6~23回少ない(表1、2)。
  3. 氷水滴下区は飼料摂取量が多く、授乳中の母豚の体重減少が抑えられる。また、子豚の発育差や床面の湿潤がなく、衛生管理面でも問題が認がない(表3、4)。
  4. 離乳後の繁殖成績は、氷水滴下区は良好であるが、対照区では飼料摂取量や体重の減少とともに不受胎がみられる(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. ペットボトル1.5㍑容器の凍結には約1日を要する。滴下は日中で8~10時間可能であるが、暑さがきびしい時には夕方に補給する必要がある。
  2. 夏期は午前9時で体温が高く、呼吸数が多いので、ペットボトルによる氷水の滴下開始は朝の管理前が望ましい。
  3. 暑熱対策は、子豚の保温灯の管理、通風等総合的に行うことが大切である。
図 
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000653
カテゴリ きび 経営管理 低コスト 繁殖性改善

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