施設トマト栽培の不耕起・平畝栽培による省力化

タイトル 施設トマト栽培の不耕起・平畝栽培による省力化
担当機関 兵庫県立中央農業技術センター
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者 時枝茂行
青山喜典
発行年度 1997
要約 トマトの施設栽培において、不耕起・平畝栽培により、省力化や労力の軽減化が可能であり、収量・品質面とも慣行栽培と同等の生産が得られる。
背景・ねらい  トマトの半促成栽培における10a当たり作業所要労働時間873hのうち、最も多いのは収穫~出荷の300hで、次いで育苗の117hであるが、作業強度からみて本田準備(整地・基肥施用)の60hや支柱立ての24hも省力化したい作業である。そこで、作付け前の耕耘・畝立て作業を省略して栽培することによる生育・収量・品質並びに土壌の理化学性に及ぼす影響を調べ、その実用性について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 不耕起・平畝栽培での生育は慣行に比べて初期は少し抑えられ、第1花房までの茎長も明らかに短くなるが、第4花房あたりからは逆に生育が旺盛となり、葉も大きく、茎も太くなる傾向がみられる。草丈に差はみられない(表1)。
  2. 不耕起・平畝栽培では低段花房の着果が安定する。4~5段花房では空洞果がみられるが、落花(果)は少なく、各花房に平均して着果する。収量は慣行と同等以上ある。収穫果実の品質についても慣行と比べて明らかな差はみられない(図1、2)。
  3. 土層別の土の硬度を調べると、不耕起・平畝栽培では深さ10cmから20cmの間で硬い。根群分布をみても慣行に比べて20cmまでの層では根量が少ない傾向が認められる。しかし、下層部では逆に根量が増えている(図4、5)。
  4. 不耕起・平畝栽培で3作目終了後の土壌を調べると、慣行に比べて深さ10cmまでは粗孔隙が多く、透水性も良好だが、深さ15cmあたりでは固相率が増え、粗孔隙が少なくなって透水性が極端に悪くなる(図3)。化学性は不耕起・平畝でK2O が低い傾向であったが、他の要素は明らかでない。

成果の活用面・留意点
  1. 2~3作に1度は耕起を行い、その際に有機物の施用による土壌の膨軟化と地力維持に努める。
  2. 土質は特に選ばないが、排水の不良なほ場で行うと、土壌水分過剰による影響がでることがある。
  3. 基肥としては緩効性肥料を施用し、追肥には生育状況に即応できる養液栽培用肥料の施用が望ましい。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000599
カテゴリ 育苗 施設栽培 出荷調整 省力化 トマト 養液栽培

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