ウメ幼木樹の施肥、せん定と収量および生育不良との関係

タイトル ウメ幼木樹の施肥、せん定と収量および生育不良との関係
担当機関 和歌山県暖地園芸センター
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者 仲 真永
発行年度 1997
要約 ウメの樹体管理において、弱せん定や減肥栽培は、幼木期の収量は増加するが、葉は小型化し、徒長枝の発生量や根量が減少し、根域も狭くなる等、樹勢低下の症状が現れる。樹勢強化のためには切り返し主体の強せん定や適正な施肥管理が重要と考えられる。
背景・ねらい  ウメ生育不良樹の樹勢低下の要因として弱いせん定、着果過多および施肥量不足が考えられている。そこで、緩傾斜地園8年生‘南高’(改植6年目)において改植2年目から弱せん定と窒素施肥量を慣行の半分(4.5㎏)に減らして、ウメ生育不良症状の再現を試みる。(供試樹:再現試験樹 1樹・慣行樹 1樹)
成果の内容・特徴
  1. 再現処理樹に比べて慣行樹では、全葉数1.4倍、全葉重1.8倍、葉面積1.4倍、葉身長1.2倍で、葉数も多く大型である(表1)。
  2. 1年生枝の長さ別の発生数は、再現処理樹で2㎝以下の枝が多いのに対して慣行樹では30㎝以上の発育枝および50㎝以上の徒長枝が多い(表2)。
  3. 弱せん定や減肥栽培により幼木期の収量は増加する傾向がみられた(表3)。
  4. 果実収量は、慣行樹に比べて再現処理樹では、重量で2.3倍、個数では3.0倍であった。しかし、2L以上の大果割合は慣行樹の64%に対し、再現処理樹は9%と極端に少ない。また、1m3 当たりの着果数をみると慣行樹29個、再現処理樹113個と3.9倍になる(表4)。
  5. 根の分布範囲は、両樹とも主幹部から半径2m以上広がっていたが、直根の深さをみると再現処理樹は40㎝未満と表層のみに分布していたのに対し、慣行樹では150㎝ 以上と深い。また、総根重も再現処理樹に比べて慣行樹で2.2倍となり、太さ別では、細根4.0倍、中根3.0倍、太根1.3倍といずれも多い(表5)。

成果の活用面・留意点
  1. 樹勢判定基準として徒長枝の発生本数が重要と考えられる。
  2. 樹勢低下の要因に過度な着果負担等が考えられるので、品種に応じた適正着果量を究明する必要がある。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000515
カテゴリ うめ 改植 傾斜地 施肥 品種

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