密植栽培によるニホンナシ‘おさ二十世紀’の早期成園化技術

タイトル 密植栽培によるニホンナシ‘おさ二十世紀’の早期成園化技術
担当機関 兵庫県立北部農業技術センター
研究課題名
研究期間
研究担当者 松浦 克彦
石田 博人
発行年度 1996
要約 ‘おさ二十世紀’を1.5m×4.5mの間隔で密植し、仕立て方を2本主枝として、主枝に側枝を置く樹形とすることで、栽植5年目で成園並み収量(4t/10a)を得ることができる。
背景・ねらい  兵庫県の但馬・丹波地域のナシ栽培は、老木化が進み、収量の低下や後継者不足による廃園が増加しつつある。さらに、栽培者の高齢化による労働の量的質的低下は、高度な技術を必要とするせん定が困難となり、また改植時の減収も懸念され、新規栽植をためらわせる要因となっている。
 そこで、改植・新植時の未収益期間を密植栽培により短縮し、せん定栽培管理を平易化した早期成園化技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 1990年4月に‘おさ二十世紀’を接ぎ木し、1992年3月に定植した。栽植間隔は、密植区:1.5m×4.5m(10a当たり148本)、間伐後1.5m×9.0m、慣行区:4.5m×4.5m(10a当たり49本)、間伐後9.0m×9.0mとした。密植区は2本主枝として主枝に側枝を配置し、慣行区は3本主枝とした。密植区は樹列内の縮間伐は行なわず、樹列内のどの樹も同じ扱いとした(図2)。いずれの処理区とも栽植4年目から満開30~40日後に、ジベレリンぺ-スト(ジベレリン2.7%含む)を果梗部に塗布した。
  2. 密植区の㎡当たり総新梢長は慣行区より長く、樹冠占有率はいずれの年も密植区が高く、成園化が早い。㎡当たりの短果枝数はいずれの年も密植区の方が多い(表1)。密植区の側枝長(2年生以上の部分)は、栽植5年目で1.5m以下であり、樹間内に抑えられる(デ-タ略)。
  3. 10a当たりの収量は、いずれの年も密植区が慣行区より2倍以上である。慣行区は栽植5年目で1.98t/10aであるのに対し、密植区は4.33t/10aとなり、成園並み収量が得られる(図1)。
  4. 密植区の果重は慣行区よりやや小さく、果汁のBrixも密植区でやや低いが、果色、果肉硬度や果汁のpHは両区とも同程度である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 新規栽植あるいは改植時に利用可能である。
  2. 強い短果枝では1花そうに2果掛けを行い、着果数の確保と短果枝の吹き出しを防ぐ。
  3. せん定栽培管理の平易化、側枝の更新法について、今後検討する予定である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000386
カテゴリ 改植 栽培技術 早期成園化 接ぎ木

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