有機物を施用した湛水土壌中における二価鉄生成とソルガムの生育

タイトル 有機物を施用した湛水土壌中における二価鉄生成とソルガムの生育
担当機関 中国農業試験場
研究課題名
研究期間 1993~1994
研究担当者 高橋佳孝
斉藤誠司
大谷一郎
萩野耕司
発行年度 1994
要約 湛水土壌へのイタリアンライグラス残さの混入は、一定量以上ではソルガムの生育を抑制する。これは、土壌の還元生成物である二価鉄の生成を誘起し、根の鉄含量を増大させることが一因と推定される。堆厩肥などではこの現象が発生しない。
背景・ねらい  ソルガムは、過湿条件の転換圃場に作付けられたり、栽培にあたっては堆厩肥や前作のイタリアンライグラス(以下IRG)の刈株、残根がすき込まれることが多い。そこで、湛水条件下でのソルガム(品種:FS902)の生育に対する各種有機物の施用の影響とその原因について究明する。
成果の内容・特徴
  1. IRG残さ(品種:サクラワセ)の混入は、6.3g/ポット(乾物)以上では地表面まで湛水するソルガムの生育を抑制する。一方、牛ふん尿や堆厩肥の施用では、各々80g、42g/ポット程度でも明かな影響は認められない(図1)。
  2. IRG残さを混入した場合、土壌の還元生成物である二価鉄の生成量は、湛水後6日目以降に著しく増加し、それにともなってソルガムの生育量も低下する(図2)。
  3. IRG残さの混入による土壌の二価鉄量の増加は、ソルガム根の鉄含有量を高め、また、根の鉄含有量とソルガムの乾物重とは負の相関関係がみられる。栄養液中の二価鉄濃度を変えた砂耕栽培においても同様の結果が得られることから、IRG残さの混入による土壌の二価鉄量の増加が、ソルガムの生育抑制に強く関与しているものと考えられる(図3)。

成果の活用面・留意点
  1. 転換畑等の過湿土壌におけるソルガムの安定栽培法を確立する上での参考となる。
  2. ポット(直径13.3cm、高さ25cm、1/7199a)において、表1の材料を用いた試験の結果であるため、圃場レベルでの検証が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000217
カテゴリ イタリアンライグラス ソルガム 品種

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