LAMP 法による牛糞便からのヨーネ菌遺伝子検出法の開発

タイトル LAMP 法による牛糞便からのヨーネ菌遺伝子検出法の開発
担当機関 道畜試
研究課題名
研究期間 2001~2003
研究担当者 陰山聡一
森 康行(動物衛生研)
森 清一
渡辺恵子(栄研化学) 
尾上貞雄
平井綱雄
澤井 健
繒野澤真樹
発行年度 2003
要約 ヨーネ菌 DNA0.01pg まで検出が可能で、類似菌との反応がみられない特異性の 高い LAMP 用プライマーセット Primer3 を開発した。培養したヨーネ菌を添加した牛糞 便希釈液から LAMP 法によりヨーネ菌 DNA 5 cfu/ml までの検出が可能である。
キーワード ウシ、ヨーネ病、ヨーネ菌、遺伝子診断、糞便、遺伝子増幅法、LAMP 法
背景・ねらい 牛ヨーネ病はヨーネ菌の感染によっておこる慢性腸炎であり、現在はヨーネ病に対する 有効な予防法や治療法はなく、感染した個体を早期に発見して淘汰することが唯一の対策 となっている。しかし、糞便培養法による診断は判定に 3 ヶ月かかり、ELISA は排菌数の 少ない牛では陽性率が低いことから、迅速で高感度な診断法の開発が求められている。そ こで、近年開発された国産の遺伝子増幅技術である LAMP 法を用いたヨーネ菌遺伝子検出 法を開発する。
成果の内容・特徴 1. ヨーネ菌に特異的な配列を用いLAMP用プライマーを173セット作製した。その中か
ら特異性および検出感度の優れたプライマーセット Primer 3 を選択した。 2. Primer 3 は M.cookii str2333 などのヨーネ菌類似菌 43 株と反応しない特異性の高い プライマーセットであり、65°C90 分の反応条件下においてヨーネ菌数個に相当するヨ
ーネ菌 DNA0.01pg検出が可能である(図1)。 3. ノンフェノールビーズ法は熱抽出法よりも糞便からのヨーネ菌 DNA抽出が良好で
あり、LAMP 法によるヨーネ菌遺伝子の検出効率が高い。 4. 糞便中に含まれる反応阻害物質の作用を抑制するための試薬 Ampdirect○R を LAMP 反
応液に添加した反応液は添加しない反応液よりヨーネ菌の検出率が高かったことから (表 1)、糞便由来 DNA を用いる場合、反応液に Ampdirect○R を添加することは有効で ある。
5. 培養したヨーネ菌を添加した牛糞便希釈液からノンフェノールビーズ法により抽出し たDNA試料を用いた場合、LAMP法によりヨーネ菌DNA5cfu/m(l cfu:colonyforming unit)までの検出が可能である(図 2)。
6. 糞便培養法陽性の牛糞便試料からLAMP法によるヨーネ菌検出が可能であるが(表2)、 LAMP 法による結果と糞便培養法の結果を継続して比較するなど、さらに検討が必要 である。
成果の活用面・留意点 1. 本技術は「ヨーネ菌検出用プライマーおよびこれを用いたヨーネ病の診断法《として特
許出願中である。(特願 2003-159573) 2. 糞便材料を用いた本法の精度の検討、実用化に向けた多検体処理方法の検討が残され
ており、平成 16 年度からの試験
研究課題の中で検討していく。 3. 農水省の診断予防技術向上対策事業において、本法の試験調査が実施される。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000094
カテゴリ 治療法 予防技術

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