タイトル | スラリー散布と曝気処理における臭気の抑制 |
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担当機関 | 北海道立根釧農業試験場 |
研究課題名 | |
研究期間 | 1999~2003 |
研究担当者 |
甲田裕幸 木村義彰 |
発行年度 | 2003 |
要約 | スラリー散布においてバンドスプレッダ方式は臭気拡散を、浅層インジェク ション方式はアンモニア揮散および臭気を低減する。また、曝気槽の密閉化はアンモ ニア排出量を低減する。 |
キーワード | 家畜ふん尿、アンモニア揮散、臭気、スラリー、散布、曝気処理、 |
背景・ねらい | 近年、スラリー散布時の臭気問題の拡大や、曝気処理時のアンモニアの大量揮散による 大気汚染に注意が払われるようになり、ふん尿の処理・利用時の臭気対策とガス揮散の動 態が注目を集めている。 そこで、本試験は、3 種類のスラリー散布方式別(1スラリースプレッダ方式、2バン ドスプレッダ方式、3浅層インジェクション方式)のアンモニア揮散の低減状態を明らか にし、スラリー散布時の臭気対策を検討する。また、曝気処理時のアンモニア揮散の動態 を把握し、その排出量を低減させる一方法として、吸気口および排気口を除き、ビニール シートで密閉処理を行った曝気槽(容積:39.7 m3、有効容積:15.9 m3)において送気時にお けるアンモニア揮散抑制効果を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. バンドプレッダ方式では散布時の臭気の拡散範囲をスラリースプレッダ方式よりも狭 く抑えることが可能であるが、アンモニアの揮散は長く続く傾向にある(表 1)。 2. 浅層インジェクション方式はスラリースプレッダ方式に比較して、アンモニアの揮散 および臭気を低減することが可能である(図 1)。 3. 開放条件下の乳牛ふん尿スラリー中の総窒素量からのガス排出割合は、連続式発酵で は総窒素の 20%、15 日間のバッチ式発酵では 13%である。曝気槽からのガス排出量は、 曝気槽を密閉条件にすることで 15 日間のバッチ式発酵では総窒素の 2%、連続式発酵 では総窒素の 5%に抑制できる(表 2)。 4.密閉条件のアンモニア排出量は、開放条件に比べ、15 日間のバッチ式発酵では 21%、 連続式発酵では 20%に低減できる(表 3)。 |
成果の活用面・留意点 | なし |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000074 |
カテゴリ | 乳牛 |
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