耐倒伏性、斑点病抵抗性に優れる晩生のチモシー新品種候補系統「北見22号」

タイトル 耐倒伏性、斑点病抵抗性に優れる晩生のチモシー新品種候補系統「北見22号」
担当機関 北海道立北見農業試験場
研究課題名
研究期間 1988~2003
研究担当者 吉澤 晃
下小路英男
古谷政道
藤井弘毅
佐藤公一
玉置宏之
鳥越昌隆
中住晴彦
川村公一
発行年度 2003
要約 チモシー晩生品種「北見22号」は、「ホクシュウ」と比較して耐倒伏性と斑点病抵抗性に優れる品種である。年間2回の採草利用に最も適し、放牧にも利用できる。
キーワード 飼料作物育種、イネ科牧草、チモシー、耐倒伏性、斑点病抵抗性
背景・ねらい 国内で流通する唯一のチモシー晩生品種「ホクシュウ」は、茎数型の品種で放牧利用が 大部分を占める一方、耐倒伏性と斑点病抵抗性が不十分であるため、採草利用としての作付けはほとんどみられない。しかしながら貯蔵粗飼料生産を目的とする大規模栽培では、早晩性の異なる品種の配置が収穫適期幅の確保に不可欠であり、晩生で採草利用適性の高い品種が要望されている。そこで耐倒伏性と斑点病抵抗性の改良を主たる育種目標として晩生のチモシー品種を育成し、北海道における良質かつ多収な粗飼料の安定生産に寄与する。
成果の内容・特徴
  1. 出穂始は「ホクシュウ」より1~5日遅い6月24日~7月5日で、「ホクシュウ」と同じ晩生に属する(表1)。
  2. 2年間の合計乾物収量は「ホクシュウ」よりやや多く、年次別の乾物収量も同程度かやや多いことから、収量性は「ホクシュウ」と同程度かやや優れる(表1)。
  3. 倒伏程度は「ホクシュウ」より少なく、耐倒伏性は「ホクシュウ」より強い(表2、図1)。
  4. 斑点病罹病程度は「ホクシュウ」より少なく、斑点病抵抗性は「ホクシュウ」より強い。(表2)。
  5. シロクローバとの混播栽培で利用すると「ホクシュウ」と比較してシロクローバ率は同程度で、チモシーの部分の収量性がより高いため混播適性はやや良好である(図2)。
  6. 越冬性は「ホクシュウ」と同程度、耐寒性は「ホクシュウ」と同じ“強”である(表2)。
  7. 放牧適性、推定TDN含有率、採種量は「ホクシュウ」と同程度である(表2)。
  8. 形態的特性は、「ホクシュウ」と比較し草丈が1、2番草とも高く、茎が太く、茎数密度が低いが、放牧適性には影響ない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 適応地域は北海道地域とし、「ホクシュウ」と置き換える。
  2. 普及見込み面積は、「ホクシュウ」の採草地の置き換えと、中生品種の刈遅れ草地への普及拡大で約20,000haである。
  3. 年間2回の採草利用に最も適し、放牧にも利用できる。また、倒伏に強いが適期刈りを基本とする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000061
カテゴリ 育種 飼料作物 新品種 耐寒性 抵抗性 品種

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