ホイール型トレンチャを利用した暗渠施工技術

タイトル ホイール型トレンチャを利用した暗渠施工技術
担当機関 根釧農試
研究課題名
研究期間 2002~2003
研究担当者 吉田邦彦
高橋圭二
大越安吾
堂腰 顕
木村義彰
発行年度 2003
要約 ホイール型トレンチャを利用した暗渠施工システムにより、湿性火山性土および泥炭 土の圃場に農家独自で暗渠を施工することが可能である。施工する暗渠には地下水位を低下さ せ、土壌硬度を高める効果があり、圃場の局所的な排水不良対策として有効である。
キーワード トレンチャ、暗渠、疎水材、排水量、地下水位、土壌硬度
背景・ねらい 農家や地域の作業受託組織が独自で圃場の局所的な排水不良の改善に取り組むことを目的 として開発されたホイール型トレンチャおよび牽引式疎水材埋設機を利用した暗渠施工法に ついて、作業機の性能と、その排水効果について検討する。
成果の内容・特徴 1.農家独自での施工が可能な暗渠施工システムは、ホイール型トレンチャおよび牽引式疎水 材埋設機、埋め戻し用機械(ホイールローダ、ブルドーザ等)、並びに疎水材補充機(ホイー ルローダ等)で構成される。このシステムにより、泥炭土および湿性火山性土の圃場で火山れ きを疎水材とする有材トレンチ型の疎水材暗渠が施工できる(図 1)。掘削深は 909~930mm、 幅は 155~170mm、疎水材層の厚さは 586~637mm であり、施工は安定している(表 1)。
2.平均掘削速度は 216~396m/h、平均疎水材埋設速度は 336m/h(標津町)である。ブルド ーザでの表土埋め戻し作業能率は約 556m/h であり、湿性火山性土における施工システム全体作業能率は、200~300m/h 程度である。
3.湿性火山性土の圃場(根室市)における掘削時所要動力は、平均 101.8PS、最大 126.7PS である。
4.融雪期の排水量は 59.8~2506.4L/h(3.2~133.7mm/day、集水面積 450 平方 m)であり、 気温の変動に対応して変化する傾向がみられる(図 2)。また降雨(8 月 8、9、10 日の三日間 で約 180mm)後の排水量は 5.1~365.2L/h(0.3~19.5mm/day、集水面積 450 平方 m)であ り、良好な排水性を示している。
5.火山れきを疎水材とする疎水材暗渠により、排水不良地点においては地下水位が一日あた り最大で 13.5cm 低下する。
6.排水不良地点の深さ 5~40cm における土壌硬度は、施工時は 4.4~11.2kgf/平方 cm であ るが、施工 10 ヶ月後には 8.8~12.7kgf/平方 cm に増加する(表 3)。
成果の活用面・留意点 1.適応土壌は、湿性火山性土、泥炭土である。
2.適応圃場は、落水口に向かって緩やかに傾斜している圃場であり、落水口は平水位よりも 高くなるように設ける。また施工間隔は、地形、滞水状況を考慮して決定する。
3.トレンチャの適応トラクタは、130PS 以上が望ましい。
4.施工前には既設暗渠の有無と位置を充分に確認する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000018
カテゴリ 排水性

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