長わら混入ふん尿の固液分離・密閉型曝気処理技術

タイトル 長わら混入ふん尿の固液分離・密閉型曝気処理技術
担当機関 根釧農試
研究課題名
研究期間 2003~2003
研究担当者 大越安吾
発行年度 2003
要約 つなぎ飼い牛舎から排出される長わら混入のふん尿をスクリュープレス式固液分離機で処 理し、分離固形分を堆肥化可能な水分まで低下させ、分離液分を 2 槽式の密閉型曝気槽で好気発 酵処理する。施設全体の処理可能頭数は固液分離機の稼働時間で決定し、4 時間稼動では成牛頭 数換算で 40~55 頭規模となる。
キーワード ふん尿、固液分離、曝気、好気発酵、長わら、つなぎ飼い
背景・ねらい つなぎ飼い牛舎から排出されるふん尿は敷料の使用量が少ないと高水分となり、良好な堆肥化 が困難となる。本施設は、長わらの混入したふん尿を固液分離機で分離し、固形分の水分を良好 な堆肥化が可能なまでに低下させるとともに、分離液分を2槽の密閉型曝気槽で好気処理するふ ん尿処理施設である。しかし処理能力が不明確であることから、固液分離機と曝気槽の性能を調 査し、処理可能量を明らかにするとともに、臭気や分離液の成分変化などを検討する。
成果の内容・特徴 1.スクリュープレス式固液分離機の処理量は混入する敷料の種類により異なり、カンナ屑や麦稈で 0.73~0.77t/h で、乾草および敷料が多い時は 0.54~0.57t/h である。液分離後の固形分の水分は麦稈および乾草で約 70%、カンナ屑で約 76%である(表1・2、図1)。
2.曝気施設は曝気レータとブロワを主力とする二槽式曝気槽である。第1曝気槽の最大総括酸 素移動容量係数(Kla)は 2.38/h で、曝気レータはブロワとほぼ同等の能力であるが、送気量は 1/10 程度であり酸素の移動効率が高い傾向にある。また、消泡用シャワーにも約 20%の酸素移動効果がある(表1、図1)。
3.1 日 17.5 時間・6 日間の間欠曝気処理により、処理液の pH上昇、粘度の低下、液温の上昇が認められ、第2曝気槽の発生ガス濃度を第1曝気槽と比べ CO2 で 20%、H2S では 99% 低下していることから好気発酵が進んでいると判断される。肥料成分の減少率は全窒素で約 15%、他は僅かである。また、SS は第1曝気槽で増加して第2曝気槽で低下し、TS が 15% 程度、COD が 20%程度低下する。機械式消泡と送気量制御により急激な発泡を抑制する曝 気処理が行なわれている(表3)。
4.固液分離機の 1 時間あたりの処理能力は成牛頭数換算で 10~16 頭規模となり、曝気装置は 1 日に 5m3液分移送を行うため、成牛頭数換算で 170~190 頭分の分離液分を処理するこ とが可能である。施設全体の処理可能頭数は固液分離機の稼働時間で決定し、4 時間稼動で は成牛頭数換算で 40~55 頭規模となる。
成果の活用面・留意点 1.ふん尿に敷料が混入するつなぎ飼い牛舎で利用できる。
2.固液分離機の処理能力よりバーンクリーナの除糞量が多いときは、間欠運転でふん尿投入量の制御が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010000015
カテゴリ くり

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