フタテンチビヨコバイの発生量は前年12月以降の気温・降水量に応じて変動する
要約 フタテンチビヨコバイの7~8月の発生の推移は7月1日の成虫密度と内的自然増加率との指数関数によって近似でき、発生量は前年12月と当年2月の気温、前年12月~当年3月の降水量、当年7月の気温に応じて変動す...
日本国内で再発見された土着天敵ハダニクロヒメテントウの近縁種からの識別法
要約 日本国内の果樹園や周辺植生から発生が確認されたハダニの有力土着天敵種ハダニクロヒメテントウは、近縁種キアシクロヒメテントウと混発する場合があるが、成虫頭部の色、卵色、幼虫と蛹の形態を実体顕微鏡...
要約 クロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性品種の抵抗性の機構は不明でしたが、線虫を接種し、遺伝子の発現を調査したところ、抵抗性品種では、一般のクロマツで生じる過敏感反応がなく、自らの防御機構で線虫を...
要約 作成したチャの標準連鎖地図は、SSR(単純反復配列)マーカーを基に作成され、コアマップと遺伝解析集団の両親の連鎖地図から構成される。この連鎖地図は、チャの選抜マーカー開発や品種識別、ツバキ科植物の...
大果で食味が優れる早生セイヨウナシ新品種「ジェイドスイート」
要約 セイヨウナシ新品種「ジェイドスイート」は、「マルゲリット・マリーラ」に「ブランディワイン」を交雑して育成した早生の大果品種である。育成地で9月上中旬に収穫適期となり、15℃恒温で追熟容易である。甘...
要約 マツモトコナカイガラムシのフェロモンは、他のコナカイガラムシ類のフェロモン(モノテルペン)とは全く異なるヘミテルペン系化合物であることを明らかにしました。この物質は簡単に合成できるため、本種の...
エンドファイト感染イタリアンライグラスはカメムシ目害虫数種に殺虫効果を有する
要約 エンドファイトの一種Neotyphodium uncinatumが感染したイタリアンライグラスは、ヒメトビウンカ、セジロウンカ、フタテンチビヨコバイに対して殺虫効果を示す。しかし、ツマグロヨコバイに対する...
要約 ウンシュウミカンから単離したゲルマクレンA合成酵素遺伝子は、既存のセスキテルペン合成酵素遺伝子に固有にみられるゲノム構造を持ち、その遺伝子産物は基質のファーネシルピロリン酸からゲルマクレンAと微...
要約 ココヤシを加害する害虫キムネクロナガハムシには、アジア型とパシフィック型の2つの隠蔽種が存在することを明らかにした。現在アジア型の防除のためにパプアニューギニアを起源とする寄生蜂Asecodes hispin...
要約 2011年に佐賀県のナシ生産地で発生した国内未記録のキジラミ類は、中国原産の重要ナシ害虫であるチュウゴクナシキジラミである。本種には形態や色彩が異なる季節型が認められ、多発生時には葉・果面のすす病...
ハスモンヨトウのオスは中国などから九州・韓国南部へ長距離移動する
要約 ハスモンヨトウのオスは、5月から7月中旬の初夏までの期間に、低気圧や前線の南部に発生する南西風を利用して、九州や韓国南部に飛来することがあると推定される。その飛来源は、流跡線解析などから本種が周...
関東北部の水田における環境保全型農業が生物多様性に及ぼす効果を表す指標生物と評価法
要約 関東北部地域の水田において、環境保全型農業が生物多様性に及ぼす効果を評価するために、5種類の指標生物(アシナガグモ類、コモリグモ類、トンボ類、カエル類、水生コウチュウ・水生カメムシ類)を選定し...
要約 微生物殺虫剤(BT剤)として利用されている殺虫性タンパク質(Bt毒素)に対する抵抗性遺伝子をカイコで同定した。消化管で働くABCトランスポータータンパク質にアミノ酸1個が挿入されると、カイコはBt毒素...
暖地・温暖地向きの高消化性で紫斑点病に強いソルガム新品種「SUX109-1」
要約 「SUX109-1」は中生のソルゴー型ソルガムで高消化性(bmr-18)および紫斑点病抵抗性遺伝子(ds-1)を持っている。高消化性品種「秋立」に比べて紫斑点病が発生しやすい暖地・温暖地での適応性...
要約 週間予報を含み、毎日更新される通年日別メッシュ農業気象データを処理して、グラフや分布図を作成できる環境を開発した。環境は、インターネット上のデータ配信サーバーとエクセル等利用者のPCで実行される...
要約 飛来源と考えられる中国東部での年初からの有効積算温度を用いて、越冬後第一世代の羽化日を予測する。その羽化日を含む9日間の移出期間に、ヒメトビウンカ用飛来予測モデルを用いて中国東部からウンカを移...
要約 イネの最重要害虫であるトビイロウンカについて、DNAマーカーの染色体上の位置関係を示す連鎖地図を作製した。連鎖地図は17の連鎖群からなり、518のマイクロサテライト(SSR)マーカーと42の一塩基多型(SNP...
苗立ち安定化に向けた鉄コーティング種子を活用した水稲の無代かき直播
要約 鉄コーティング種子の無代かき表面直播における水管理は播種時の湛水、出芽始の落水および本葉展開時の湛水から成る。無代かきでは減水深が大きく出芽始に滞水部が発生しにくいため、還元障害を回避でき苗立...
AM菌非宿主作物の後作・間作への緑肥導入による次作物の収量の改善
要約 アーバスキュラー菌根菌(AM菌)と共生しない作物を栽培すると、次作物のAM菌感染、収量が低下する。非宿主であるキャベツ収穫後の緑肥(AM菌宿主)の導入、キャベツ栽培時の緑肥の間作により、次作物のAM菌感染...
果樹害虫モモノゴマダラノメイガの交尾にはオスの発する超音波が必須である
要約 モモとクリの難防除害虫であるモモノゴマダラノメイガは、交尾時にオスが超音波パルスを発する。メスが交尾を受入れるための姿勢は、オスの超音波に反応して引き起こされることから、オスの発音を受容できな...