要約 2012年に徳島県の栽培ビワで発生した国内未記録のキジラミ類の一種ビワキジラミは、多化性の新種で、春季に多発生して花芽や果実、新梢の表面にすす病の被害が生じる。 キーワード ビワキジラミ、ビワ、侵入...
茶園に設置されている誘蛾灯はゴミムシ類の種多様性把握にも利用できる
要約 茶園内に設置されている誘蛾灯は、ガ類などの害虫以外にも多様なゴミムシ類を誘引するので、茶園を含む農生態系におけるゴミムシ類の種多様性の把握に利用できる。 キーワード ゴミムシ類、誘蛾灯、ピットフ...
温暖地向けリポキシゲナーゼ全欠のだいず新品種候補系統「四国10号」
要約 だいず「四国10号」は子実中のリポキシゲナーゼアイソザイムをすべて欠失しており、粗タンパク含有率が高く、豆腐、醤油などの加工に適する。近畿中国四国地域における成熟期は中生で、同熟期の「サチユタカ...
要約 サトウキビの害虫であるケブカアカチャコガネの生態解明を行い、性フェロモンが2-ブタノールであることを明らかにした。これを用いた交信かく乱法による防除法の有効性を室内および野外で確認した。 キーワ...
ヒメトビウンカの共生細菌スピロプラズマはオス幼虫を殺して性比をメスに偏らせる
要約 ヒメトビウンカには共生細菌スピロプラズマが感染している。このスピロプラズマは感染したメスが産んだ仔のなかで老齢幼虫期にオスを殺し、仔の性比をメスに偏らせる。 キーワード 性比偏向、Spiroplasm...
合成フェロモン剤を利用したフィールドサーバによるクモヘリカメムシの自動計数法
要約 フェロモン剤を貼った非粘着の観察板に誘引される害虫数を画像処理によって計数する。フィールドサーバのシステムを利用することで、画像の定期的な取得・データ転送・解析処理を自動的に行うことができ、遠...
チャバネアオカメムシは体サイズより脱皮を優先し齢期間は餌条件に左右されない
要約 チャバネアオカメムシの発育期間は2~4齢の各齢期でほぼ決まっており、餌条件に左右されない。このため、体サイズは餌条件に強い影響を受ける。5齢には性差がみられ、雌では羽化時の体サイズが優先され、餌...
要約 施設野菜において、飛翔能力を欠くナミテントウ2齢幼虫を畝ごとに1m2あたり10~13頭、1週間間隔で2回以上放飼することでアブラムシ類を効果的に防除できる。アブラムシ類が既に多発生している場...
昆虫遺伝子の機能解析に有効なコクヌストモドキ培養細胞株の樹立
要約 甲虫目のモデル昆虫「コクヌストモドキ」の胚由来の培養細胞株Tc81を樹立し、それを用いて幼若ホルモン(JH)シグナル経路の解析を行った。本細胞は高いRNA干渉効果を示し、また外来遺伝子の導入が容易である...
エンドファイト感染イタリアンライグラスはアカスジカスミカメ幼虫の密度を抑制する
要約 エンドファイトの一種Neotyphodium uncinatumに感染したイタリアンライグラスは、成熟期に昆虫に対して毒性のあるN-formyllolineを小穂や葉身に蓄積する。これにより、感染イタリアンライ...
表計算ソフトを用いた農業用アプリケーション開発のための気象データ取得方法
要約 表計算ソフトのオンラインデータ取り込み機能を利用して最新の気象データを取得する方法である。これにより、表計算ソフトを用いて気象データをもとに作物生育予測や病害虫発生予測などのモデル計算を実行す...
籾がら焼却灰は市販のケイ酸資材と同等のイネいもち病発病抑制効果を有する
要約 水稲の有機栽培において、低温燃焼によって可溶性ケイ酸含量を高めた籾がら焼却灰の施用により、ケイカルなどのケイ酸資材を施用した場合と同等のイネいもち病発病抑制効果が得られる。 キーワード 籾がら焼...
カイコ完全長cDNA解読による遺伝子構造決定とデータベースによる公開
要約 カイコの21種類の完全長cDNAライブラリを作製して11,104クローンについて塩基配列を決定した。得られた配列情報を用いた解析により、カイコの多くの遺伝子の正確な構造を明らかにした。完全長cDNAの配列情報...
イネ体内のイネ南方黒すじ萎縮ウイルスの局在とセジロウンカのウイルス獲得条件
要約 イネ南方黒すじ萎縮ウイルスは感染イネの葉鞘に高濃度で存在する。セジロウンカによる本ウイルスの獲得率は吸汁するイネ体内のウイルス濃度に依存する。また、セジロウンカは感染後約10日目の無病徴のイネか...
土着寄生蜂コナガサムライコマユバチの簡易捕獲法および遺伝子診断法
要約 コナガの有力な土着天敵コナガサムライコマユバチは、コナガ幼虫をコマツナ株に寄生させた「コマツナトラップ」で簡易に捕獲できる。トラップから回収した被寄生コナガ幼虫から得られたハチは、特異的PCRプ...
土着カブリダニ類に対するチャ、イヌマキ花粉の代替餌としての有用性
要約 チャ花粉は多くのカブリダニ種にとって有用な代替餌であり、イヌマキ花粉やトウモロコシ花粉に比べて発育が良好で産卵数も多い。イヌマキ花粉は少数のカブリダニ種にのみ有用であるが、チャ花粉に比べて25&d...
フタテンチビヨコバイの発生量は前年12月以降の気温・降水量に応じて変動する
要約 フタテンチビヨコバイの7~8月の発生の推移は7月1日の成虫密度と内的自然増加率との指数関数によって近似でき、発生量は前年12月と当年2月の気温、前年12月~当年3月の降水量、当年7月の気温に応じて変動す...
日本国内で再発見された土着天敵ハダニクロヒメテントウの近縁種からの識別法
要約 日本国内の果樹園や周辺植生から発生が確認されたハダニの有力土着天敵種ハダニクロヒメテントウは、近縁種キアシクロヒメテントウと混発する場合があるが、成虫頭部の色、卵色、幼虫と蛹の形態を実体顕微鏡...
チャの新害虫チャトゲコナジラミの発生状況に対応した戦略的総合対策マニュアル
要約 侵入害虫チャトゲコナジラミの防除では、分布拡大と発生状況に応じて、黄色粘着トラップによる発生予察、マシン油乳剤・選択性殺虫剤等の効率的利用、整剪枝、有力天敵シルベストリコバチの保護活用等を合理...
要約 収穫後、圃場に残ったばれいしょ塊茎は、土壌凍結深30cmで死滅する。土壌凍結深制御手法に基づいて決定したスケジュールでの、雪割りにより、本条件の達成で野良イモ個体数を無処理対比5%以下に減らすことが...